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中学時代~3~

「それでは野球部組はキャッチボールをしてくれ。大森は3人の相手をしてくれ。」

「「「「「「はいっ!!」」」」」」

練習が始まった。

「まず、力試しから始めよう。」

「おいおい~キャプテンかなんだか知らねえけど早く打たせろよ~殴るぞ!」

「物騒。やめとけ。」

大森の発言の後助っ人補修組2人がいきなり物騒なことをぶちかました。

「仕方ないな。長本。打撃練習はバッティングセンターでしてこい。代金なら出すから部活終わるまで待て。」

平田が助け舟を出した。

「ウッヒョォ~イ、先生太っ腹ァ!」

「大森の指示に従ったらな。」

長本はちょろかった。


「最初は壁あてから始めます。右から1人ずつ白線の上にたってください。」

光台の運動部が弱いのにはいくつか要因がある。

それは、運動部員の数が少ないのもあるが、グラウンドがとてつもなく狭いからだ。

体育館であれば普通の広さだが、グラウンドがかなり狭いため運動部が練習する日が限られている。

それが弱さに拍車をかけている。

更に部員が少ないのもあり、十分な練習が出来ないのも要因である。


「まずは長本くん。出来るだけ的を狙って10球投げてね。平田先生はスピードガンで計測をお願いします。」

「はーいよ~。」

1球目 ボール 100km

2球目 ボール 102km

3球目 ストライク 102km

4球目 ストライク 103km

「肩温まってきたし本気だしていいっすか監督~」

「ほう、まだ本気じゃなかったのか、全然いいぞ。」

5球目 ストライク 118km

「おい、待て長本、どっかで野球してたか?」

「小学校の時にやってたくらいですよ~。まさか俺エース?」

「かもな。とりあえずあと5球頼む。」

6球目 ストライク 119km

7球目 ボール 123km

「速い・・・!」

練習をしていた野球部員が手を止めてじっくりと見つめていた。

8球目 ストライク 120km

9球目 ストライク 117km

10球目 ストライク 124km

「まぁ、こんな感じですかね~。こんなに褒められるとは予想外でしたよ~。」

「じゃあ、次石田くんお願いします。」

「あっさりやな大森ィ!まぁいいや、頑張れよ~」

石田は可もなく不可もなくだが、全球ストライクで全球的の四隅に当てるという針の穴を通すようなコントロールだった。

「次、長谷くんお願いします。」

長谷は無言で白線の上に立ち1球目を・・・

「長谷くん左利きでしょ?グローブは右手に着けて左手で投げるんだよ!」

大森のアドバイスは届かず・・・

ガコン!!

「おいおい~いきなり大暴投だぜ~~」

「今年も無理かなぁ・・・」

長本をはじめと野次が飛んできた。

「長谷、落ち着け。言うならテニスのストロークをイメージして投げてみては?」

「石田くんありがとう。頑張る。」

「え?ストローク?サーブじゃなくて?」

「試合の最初に上から打つのってストロークですよね?」

「違うぞ。逆だ。あああ投げちゃった・・・」

そう。長谷は思いっきりストロークをイメージして投げた。


「「「「「!?」」」」」


周囲が驚きに包まれた。

なぜならど真ん中に当たり、球速は115kmという中学生の下手投げでは到底届かない球速だからだ。


「よし、長谷。次はその動きにドッチボールのボールを投げる時の動作を入れろ!」

長本は冗談半分で言った。


3球目。

ズシン!!

壁にヒビが入った。

5.28 誤字訂正しました。


テニスのストロークってアンダーというよりサイド寄りかな・・・?

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