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レビラ男爵の屋敷は小振りではあったが、伯爵家よりきらびやかだった。
明らかに成金趣味である。
しかも招待客が振るってる。
ロリ・ショタ天国。
ユキより年下も居る点で対象年齢はお察し。
付き添いのヨシュア浮きまくり。
と、思ったら、主役のカリームの後ろに立つ男達もヨシュアに近そうな年頃だ。
いや、カリームに近い、だろうか。
挨拶のための列に並んでいると、他の招待客の噂話が耳に入ってくる。
後ろの客曰く、今日の会は結婚相手探しも兼ねているらしい。
客には幼い男児も居たので、全くそんな会には見えなかった。
ロリかショタか、はっきりしろや!
と言う不満は残るものの、これはチャンスではなかろうか?
ユキの目が光る。
男爵家はユキの伯爵家より格下なので、こちらから強引に押せば婚姻に持ち込めそうだ。
しかも屋敷の中と外を見る限り、レビラ男爵家、結構裕福。
実際の資産状況を調べて無かったのは不覚だった。
近所のお呼ばれだしと、軽く見てた。
次回から気をつけよう。
「玉の輿かは未定だけど、キープはしとこう」
「キープってなに?」
ボソりと呟くユキを、ヨシュアが見下ろしていた。
適当に流そうかというところで、ユキ達の挨拶の番が来た。
ヨシュアの視線を無視して、ホストである男爵にまずは一礼。
奥様と本日の主役に一礼。
ヨシュアが祝いの言葉と挨拶を、淀みなく述べたところで、ユキも可愛らしく(ここ重要)挨拶をする。
カリームは外面はいいようで、にこやかに返答するが、笑ってないその目はユキの全身に這う。
ちょいキモイ。
「ようやくお会いできて嬉しく思います。どうぞこれから互いに親交を深めてまいりましょう」
って、どの方面の親交だと勘繰ってしまうぐらいにキモイ。
短いようで長い挨拶後は、召使に先導されて晩餐会会場へ。
ちなみに、男爵と奥様とはここでお別れである。
本日のお誕生日会は、大人たちが楽しんでいるような舞踏会では無い。
子供のための会なので出席者に大人は居らず、いるのは給仕や側仕え、警備の兵ぐらい。
まだ社交界デビュー前でマナーが身についていない子供が多いため、気軽な食事会形式になっているらしい。
ところが・・・・。
これが狙いか!?
と言いたくなる座席配置。
ひな壇のカリームはわかる。その左右に出席者の中でも爵位の高いユキと、別の男爵家の御令嬢。多分16歳ぐらい。
ここまでも、まあいい。
問題はここから。
まず、近い。カリームに近い。
もっと部屋を余裕を持って使いましょうよ、と言いたくなるほど部屋の中央に密集している。
そしてヨシュアが遠い。
ロリショタ祭りのテーブルと、保護者兼監視者のテーブルの間に、何故か大きなフラワーアレンジメント。
非常に美しい花のパテーション。存在感がハンパない。
ほかの子も困惑したように首を伸ばして下座を見ているので、年端もない子供ですら警戒する程の異様さだ。
こうして、怪しいことこの上ない晩餐会の幕が上がった。




