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地滅〜地球滅亡〜  作者: とり
序章
2/8

第二話 上に立つ者

―数日後―

あの戦いから何日経っただろうか。咲の体も完治し、これからトップ会議が始まる。今回の事件の当事者として咲、相馬の2人も呼び出された。会議室に入ると、さまざまな顔ぶれで緊張が走る。ここで少し、会議に参加している人を紹介しよう。


ヘルイブ国(主人公の住む国)の大統領―国立創世(くにたちそうせい)

主導者―事白解道(ことしらかいどう)

武具鍛治専門学校生徒会長―鍛治田新(かじたあらた)

戦闘専門学校生徒会長―神体源限(しんたいげんげん)

生活専門学校生徒会長―母公育実(ぼくいくみ)

主題の当事者―河原井咲(かわらいさき)高屋相馬(たかやそうま)


護衛などを含めるとこの空間にはそのほかにたくさんの人がいる。


国立「定刻どおり、会議を始める。まずは今回の件について簡単に説明をしてくれ、河原井」

咲「は、はい。」

咲はかなり緊張している。

咲「まず、私はペアである相馬、高屋くんが作成した部分強化装置を受け取り、運動場にて自主訓練をしてました。すると隣の山の方から音が聞こえ、遠距離からの攻撃、そして巨体を活かした攻撃を繰り出してきました。見てみると今まで現れたAI戦闘機の何倍も大きい巨体に足が動かなくなり、私は死を覚悟しました。そこを高屋くんに助けられ、2人で協力してなんとか討伐に成功しました。」

神体「なんでいきなりそんなやつが学校に入り込んだんだ?」

国立「武具鍛治専門学校のセキュリティはどうなっているのだ、鍛治田」

鍛治田「山にはセキュリティを張ってません。そこはもう国の土地です。おそらく運動場に入ったタイミングくらいで、学校のセキュリティは動いておりました。それをもとに学校では避難も実施しましたし部隊へ連絡も入れております。」

相馬「俺は必死で現場に向かいましたが警報は鳴っておりました。部隊も遅かったとはいえ到着したことも確認してます。」

神体「そもそもこの戦闘機ってどの国から来てるのだ?」

国立「残念ながらまだ足取りは掴んでいない。こんなにこちらに被害は来ているのに、一筋縄では行かない相手である。」

事白「全然証拠見つからなくてな。我が国の領土はとても狭いが、技術力で言うと我が国より進んでいる国はそう少ない。」

相馬(なんだ?技術力の高い国なんて一つしかないだろ?いつの間にこの国は技術力で劣るようになったのだ?)

鍛治田「我が一族ですら未だにシルバーランクであるが、あの戦闘機については大型でなくともゴールドランクの技術力は必要だと踏んでいる。」

相馬(そうなのか?ならあれについてはまだ黙っていた方が良さそうだな)

鍛治田「そんなことより、セキュリティ問題だ。我が国はすでに遅れをとっている。しっかりと地盤を整えていかないと」

母公「そうですね。生活専門学校は戦闘員がいません。警備部隊はいますが、何か対策を取らないといけませんね」

国立「とりあえず、国はもうすでに対策に動いている。武具鍛治専門学校、戦闘専門学校、生活専門学校、造兵専門学校、これら四校を一つの校舎に集結する。」

生徒一同「!!」

神体「確かに一つにすれば狙われても戦力はまとまっているが」

鍛治田「それぞれで必要な施設が多すぎる。そのような面積は用意できないと思うが?」

母公「政治専門学校は一緒ではないのですか?」

国立「ああ。その通りだ。あの学校は貴方たちの学校とは位が違うからな。同じ環境にはしない」

神体「貴族、金持ちは特別扱いかよ。しかもこっちには3つの学校にプラスで最底辺の学校まで一緒なんて」

造兵専門学校はどの学校にも適性がなく、レベルの低い人が集う学校だ。造兵という名も趣味が悪い。ただ強制的に子作りさせ、人口を増やすだけの本当に気持ちの悪い制度を持っている学校だ。

事白「口を慎め。これはあくまで決定事項である。すでに土地の確保、建設を数日前から始めている。」

咲「ちょっ!流石に物事を進めすぎではないですか!」

国立「目的は様々あるが、とにかく今は受け入れてほしい。いつか必ず君たちにとっていい改革だったと思うであろう。」

事白「ということで明日には建設が完了するため明後日から新校舎の方で学校生活を再開してください。また、生徒が一気に集まるので今まで以上の交流制度を導入してください。」

咲「そんなすぐに完成するのですか?」

事白「我が国の技術力はとても高い。爆速工事も可能であるし、安全性や利便性も考慮した建築になっております。おまけに無人工事ですので。」

鍛治田「まだ私たちは承諾しておりません。そのような政策には反対です。」

神体「俺も反対だ。面白そうな話だが、面白いだけだ。何も見通せていないと俺は感じる。」

国立「貴方たちに拒否権はない。なんと言おうと結論は変わらない。」

母公「…」

鍛治田「…それが貴方方国の上に立つ者のやり方ですか。」

国立「その通りです。我が国の未来のため、正しい道を進ませるのが私の勤めです。」

相馬「一つ貴方に私的ながら質問させていただきたく存じ上げます。」

国立「なんだね」

相馬「あなたにとって、『幸せ』とはなんですか?」

国立「幸せ、それは一時の感情だ。幸せあるものには不幸が訪れる。現実を直視していない愚かなものが見る不要な存在だと。貴方も幸せのことは忘れてしっかりと学業に励みなさい。」

咲は少しイラっとするが場が場なので我慢している。

相馬「…そうですか。お答えいただきありがとうございます。」

国立「とにかく学校関連のことについては各校生徒会長同士で話し合って決めてください。会議はこれにて終了させていただきます。」


会議が終了し、国立をはじめとする大人たちは退室する。

鍛治田「これは大変なことになったな」

母公「河原井さん、高屋さん、あなた方はどうしますか。退室してもらってもいいですし、このまま生徒会長会議に残ってもらっても大丈夫ですよ。」

咲と相馬は目が合う。2人とも軽く首を縦に振る。

咲「私たちもお手伝いしますよ。」

母公「そうですか。人数が多いことに越したことはないので嬉しいです。」

鍛治田「まずはやはり、学校のトップを決めないとな。まとめる人間が必要だ。誰が上に立つ?」

神体「そうだな、俺ら3人はかなり偏っているからな。それぞれのトップでいた方がいいと俺は思うね」

小さく手を挙げる咲

咲「わ、私でよければ」

鍛治田「河原井か、神体的にはどう思う?」

神体「悪くはないね。成績はトップクラス。人気も高いし、何より今回の戦闘機を討伐した実績もあるからね。」

母公「全校生徒の前で喋ったりもするのよ?」

咲「頑張ります。個人的には相馬くんの方がいいとは思うのですが、ついてくる人柄ではないと思うし」

相馬「うっせ」

鍛治田「わかった。とりあえず咲が総合会長、相馬はその補佐として動いてくれ。」

相馬「結局俺もかい」

鍛治田「とりあえずこの話はいいとして、なにか交流制度を導入しなければいけないと、何かいい案はないか?」

神体「造兵の生徒とも交流しなければならないのか。」

母公「そもそもお互いのことをあまり知らないですからね。」

咲「それなら、文化祭ってやつ、やってみませんか?」

一同「文化祭!」

鍛治田「確か他国では開催してるとこもあるやつだったな。その学校の特徴をお客さんに伝えるってやつ」

母公「それは楽しそうですね。いかんせん何もかも違う学校同士、特徴を知るためにもそのような催しはやってみる価値はあるかもですね。」

咲「概要としてはそれぞれの学校で1つ以上イベント、または展示を催す。」

神体「なるほど、それならやはり我が校は戦闘に関するものだな、トーナメントでも開けば戦闘技術の実践とプラスで武具の紹介もできるな」

母公「それは面白そうですね。私たちはやはり販売でしょうか。飲食物、衣服など提供しましょう。」

鍛治田「武具鍛治からは展示と発表、ものによっては販売も有りだな」

神体「問題は造兵の奴らだな。彼らには何ができる?」

相馬「彼らのことを俺は何一つ知らんが、一つ提案がある。俺の制作したものの中に分析装置がある。それを使えばその人の得意なことがわかる。そこから進路を決めることで造兵学校を解散させる。どうでしょうか」

鍛治田「解散だと!」

母公「国は許さないでしょう。あれでも貴重な人口増加の源ですので」

相馬「だがその国が先ほど学校のことは生徒会長に任せたのだ。何も問題はないでしょう」

鍛治田「ほう。確かにそこは問題なさそうだな。だが彼らにそのような才能があるとは思えんが」

神体「あいつらは戦闘能力なし、生活能力なし、技術力なしと判断されてそこにいるのだからな」

相馬「俺の考えはこうだ。才能は3方向で全てではない。今この世界にあるのは生きる上で必要なな生活能力、他国との戦争に負けない戦闘力、それを底上げする技術力しかないがこれらの要素だけでは世界は何も変わらないと思う。新しい何かが必要であると思うがどうだ」

咲「私は相馬くんを信じてみようと思う。私が今生きてるのは彼のおかげだし、ペアとして彼のことは信じれるだけの魅力が彼にはあるわ。」

鍛治田「そうか、河原井がそういうのであれば信じてみようではないか。2人もいいか?」

母公「まあ、いいでしょう」

神体「俺は知らねえぞ」

鍛治田「では話をまとめる。まずは学校が始まり次第、造兵の者は今までの授業を中止し、高屋がデータを集めていく。また、文化祭の準備も同時に進めていく。日にちは来週の土曜日。それでいいか。」

一同「意義なし」


こうして会議は終了した。明後日から新校舎での生活が始まる。

咲「相馬くん」

相馬「咲、どうした」

咲「この間はありがとうね。貴方が来なければやられてたよ」

相馬「気にすんな、ペアに死なれたら俺の武具がもったいなくなるからな」

咲「ふふっ、それはそうととても忙しくなりそうね」

相馬「いきなり学校のトップになって、まあでも適任だと思うよ」

咲「困ったら支えてくれるとうれしいな、よろしくね!」

相馬「…うん」

咲「どうしたの?もしかしてさっき国立さんの言葉気にしてる?」

相馬「本当に幸せは不要なのかな」

咲「相馬、幸せを追い求めないとするなら、一体なんのために生きていくの?」

相馬「!!…わからない」

咲「そう、それならしばらくは私のために生きてほしいな。私には成し遂げなきゃならないことがあるから手伝ってよね。じゃあまたね!」

相馬「…なんのために、か」

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