47.選挙 2
俺は、『期日前投票』行きました。商売柄、仕事になるか判らんから。」
「で、決心ついたか。」
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
============== 主な登場人物 ================
辻友紀乃・・・鍼灸師。柔道整復師。高校の茶道部後輩、幸田仙太郎を時々呼び出して『可愛がって』いる。
幸田仙太郎・・・辻鍼灸治療院の常連。辻の高校の後輩。
藤島ワコ・・・藤島病院看護師。院長の娘、幸田の幼馴染み。
当麻・・・辻鍼灸治療院の常連。
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私の名前は辻友紀乃。
辻は、所謂通り名。そして、旧姓。戸籍上は「大下」。
旦那は「腹上死」した。嘘。
本当は、がんだった。
膵臓がん、って奴だ。
私は、鍼灸師で柔道整復師だ。
お馴染みさんは、これでも多い方だ。
今日も、「お馴染みさん」の話。てか、幸田。茶道部の後輩。
針を刺しながら、幸田に尋ねた。
「お前は、選挙行ったんか?」
「俺は、『期日前投票』行きました。商売柄、仕事になるか判らんから。」
「で、決心ついたか。」
「何の・・・止めて下さいよ。俺、その内ほんまにワコを抱くかも知れん。」
「本人は、その気やで。『一生、日陰のオンナ』でもエエって。」
「先輩。それ、いつ聞いたんですか。」
「こないだ、お前が治療に来た時。アレな。本気やで。恋はオンナを狂わすんや。お前、何年、待たせた?」
「あの時8つで、今が29やから・・・何で計算せなアカンのですか。」
「あのな、世間には黙っておいてやるから。お前の為や。どうせ、澄子は産む可能性ないやろ?性欲はな、オトコもオンナも一生つきまとう。でもな。体は変化して行くんや。そや。時間枠作ったろか?『逢い引き』の。後輩のお前の為や。タダでエエ。ドリンクは別やで。」
言い方が、昔の〇〇〇ババアそのものやな。
幸田は、口をとがらせて精算し、帰った。
奥からワコが出てきた。
「もう一押しや。」
「そうかな?」
「ワコの歳、知ってたやろ?」
「うん。」
「オトコはな、気になるオンナの歳以外は覚えへんねん。」
「20年待つのも40年待つのも同じか。後20年したら、澄子さん、逝ってくれるやろうしな。」
「お前とこ、病院やろ?」
「うん。」
「お前、看護師やろ?」
「うん。」
「その内、入院するがな。」
オンナ2人、忍び笑いをした。
次の客、当麻は、そっと、引き返した。
今日は、急用出来たことにしよう、と思いながら。
―完―




