表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/38

35.イベント、その後。


======== この物語はあくまでもフィクションです =========

============== 主な登場人物 ================

辻友紀乃・・・鍼灸師。柔道整復師。高校の茶道部後輩、幸田仙太郎を時々呼び出して『可愛がって』いる。

幸田仙太郎・・・友紀乃の後輩。

柳金吾・・・辻鍼灸治療院の常連。


=====================================


私の名前は辻友紀乃。

辻は、所謂通り名。そして、旧姓。戸籍上は「大下」。

旦那は「腹上死」した。嘘。

本当は、がんだった。

膵臓がん、って奴だ。

私は、鍼灸師で柔道整復師だ。

お馴染みさんは、これでも多い方だ。

今日も、「おとくいさん」の話。

彼は、左の軟骨を無くしている。


「柳。あれから、どうなった?」

「オンラインフィットネスは辞めました。退会届、あっさりしたものでした。予め、フィットネスのチーフトレーナーに話していたし。」

「ああ、それでええ。どうせ『少数派』は切り捨てられる。方針転換したって言っても、ダイエット辞めただけなんやろ?『健康体の人間が病気予防で参加する』のと、『疾患のある人間が悪化せん為に参加する』のでは、根本的に違う。『健康体の人間が病気予防で参加する』のがメインなら、そら、無理な運動にはついていかれへんわな。」

「はい。その分、自分の時間に割り当てられます。」

「それでええんや。無理な運動は根性ではカバー出来へん。出来て当たり前って考える方がエゴや。柳。ここで泣くのはタダやで。愚痴だけやのうて、泣きたい時は泣き。治療代はとるけど、泣くのも笑うのも愚痴言うのもタダや。でも、泣くとき抱きつくなよ。服汚れるから。」

柳の治療が終り、柳は10分位泣いてから帰った。

入れ替わりに、幸田が入って来た。

「待たせたな。お前の分、10分短縮な。」

「ええ、吉村新喜劇でした。」

「ああ。幸田もたっぷり泣かせてやるからな。」

「おおきに。先輩は人情鍼灸師ですね。」

「今日は、股間の真ん中も針打っておくか。」

「何ですのん、それ。」

「上皇后様、誕生記念や。」

「何ですのん、それ。」

「お前は、ええ後輩や。」

「ありがとうございます。」


―完―



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ