2.返しが難しい場面だと分かっててこちらに話を振ってくる
前回は福永Jの性格について触れてみました。
ライアーゲームみたいな職場の話ですが、秋山さんは基本、福永さん達からのゲームのお誘いには乗りません。仕掛けられたら降りるのが一番!
(いつか本物の秋山さんみたいに「お前の負けだ、福永」って言ってみたい笑)
ちなみによく隣でゲップをしている福永さんの方は口撃が福永Jよりも陰湿で粘着質。いや、負けず劣らずなのか。
野心家なのでいつの日か自分より上のポジションにいる福永Jの寝首をかいてやろうとあれこれ画策中らしい。(情報提供者:福永J)
実はこのふたり、表面上仲が良くてもかなりお互いのことをライバル視?しています。
福永さんが席を外すと福永Jの愚痴が止まらない。
福永J「だってあいつに聞かれたから俺がアドバイスしてやったのに俺の言うことなんも聞かないんだもん! びっくりでしょう。あとなんかあいつズルイし」
※福永Jに至っては本人の前でもズルイ奴だを連呼してしまっています笑
またある時、福永Jが席を外すと今度は福永さんがくだを巻き始める。
福永さん「ねぇ。福永Jのことどう思う? いやいや、悪い人ではないんだけどね。でもあれは酷いなと思って。何かされたらすぐ俺に報告して欲しい。おかしいなと思ったことはガツンと言わなきゃ。そうだ、秋山さんも言ってやりなよ!」
(くっ……、こ、こやつ、自分からは手を下さない気だ。しかも秋山さんと手を組もうと見せかけて本当は煽ってる。煽って秋山vs福永Jを勃発させ漁夫の利を得るつもりなのか!? うぬぅ、その手には乗らないぞ!)
秋山さん、福永Jの「福永さんはズルイ」にはかなり同感です笑
入社当時から特に警戒対象だった福永さんですがある日、福永さんが立てた波風に巻き込まれる羽目に。
福永J「ねぇ今朝浮気のニュース見たんだけどさ、浮気ってどう思う?」
福永さん「最低っすね。人間性疑いますわ」
福永J「だよね。俺絶対浮気しない自信あるもん!」
(あれ、会話に間ができた……。)
福永さん「絶対ですかwwwwもし好きな人がいて、それよりも好きな人ができちゃったらどうするんですか?」
(あ、また妙な間ができた……。)
福永J「(ムッ)……それでも俺はしないかな〜。寧ろそういう事言ってる奴に限って実は裏でこっそりやってましたなんて場合もあるよねwwww」
福永さん「(ムッ)いやぁ、それは分からないですよwwww福永J、案外そういう気ありそうだしなぁ。ねぇ、秋山さん?」
秋山さん「!?!?」
(こ、こやつ! 散々煽りまくって大きくなった爆弾をこっちに投げてきたぞ!?)
※福永Jは、余計なこと言うなよと言いたそうな目でこちらを見ている。余計なことを言いますか?
はい
▼いいえ
秋山さん「……ノーコメントで」
※福永さん、爆笑。
福永さん「ってことは俺を肯定もしなければ否定もしないってことだwwww?」(ニヤニヤ)
(うぅ、変なところつくなぁ)
秋山「スミマセン、ヨクワカリマセン」
この日は全力でSiriの真似をして乗り切りました。
Siri、ありがとう。いつも茶碗洗ってる時に時間だけ聞いてほったらかしにしてごめんよ。
福永さん、完全に確信犯です。
少なくとも私はそう確信してます。(嫌だぁ。なんか癖強すぎる変人しかしない職場だ)
また仕事モードの福永さんと福永Jはさらにえげつない。『協力プレイ』より『対戦プレイ』が顕著に出てます。
時々、福永さんから頼まれた仕事を秋山さんがやっていると「悪いけど俺の方優先してくんない?」とカラオケの割り込み予約のごとく取引を持ちかけてくるのが福永J。
(へへっ。毎度あり。その分、お昼ご飯という名の賄賂をしっかりと頂きやしたよ)→秋山さん、無事に買収される。
どちらも理想は大きく、プライド大きく、口も大きく!!
をスローガンに掲げておりなかなかストイック。あれ、静かになった……かと思えばデスクで鼻くそをほじっていたり、炭酸のゲップを堪えていたりしてます笑
もちろん『理想は大きく』なのでこちらへの注文も一切の妥協を許さない。満足のいく結果になるまで何度でもトライだ。その様はまるで粘着テープのよう。
くっ。このゲーム(職場)、絶対に攻略してやるぜ!
そんなこんなで先日のこと。
神崎直さんがこのゲームに参加することになりました。これはまずいことになった。
秋山さん、早速こっそり話を持ちかけます。
「このゲームには必勝法がある」
福永さん(変人)達の観察記録と対処法を早々に理解してもらおうと試みたのです。
実のところ、これまでにも何度か新しい方が入社して来ましたが癖が強い福永さん達の煽りと理詰めにより退職者が続出。
何とかしてこの超異質な環境を整え、日々を穏やかに過ごせるよう神崎直さんと共謀せねばっ!
そう思って神崎直さんに福永さん達の取り扱い説明を始めます。
秋山さん「それでこうでこうでこうで(今までの出来事を説明)。それはもうなかなかにヤヴァイんです」
神崎直さん「あらそんなことが。でもまぁ、これでふたりになったから何とかなりますよ。私これでも厳しい道を選んで生きてきた人生だったんで!」(ニコニコ)
だっ、大丈夫かな……。
しかしその数日後。
悪い予想が的中することとなる。
彼女は福永さん達の餌食にされてしまうのであった。