52 女神様のトラブル?
さて、やることはやったし1週間程休養するか。
女性達は買い物BOXを見終えたから、じっくりみるか。
先ずはお弁当からだな。
何が増えたのかさっぱり分からん。
大体、焼肉弁当や唐揚げ弁当だからな。
数が増えているのはわかる。
衣類は礼服が増えている。
何があるか分からないから、買っておくか。
下着や服は買わなくても良いだろう。
嗜好品も増えている。
パンナコッタやマロンドールといった、食べた事が無いものもある。
ババロアやムース類も増えているし。
聞いたことすら、無いものもある。
夏のデザート、旬の果物を使ったババロアにしよう。レモンを使ったのが良いな。
お酒はレモンビール。ミノタウロス肉とレモンの生姜焼きなんてどうだろう。
あって良かったインターネット。
レモンで統一感を出してみた。
早速お供えしよう。
『お主よ、今は不味いのじゃ。1時間、いや2時間後にするのじゃ。』
でもすでにお供えしてしまったので。
『デーメーテール義姉様。貴女最近林檎や桃、ソーマ酒を食べる回数が減ったと思ったらこんなことを。』
『違うのじゃ、これはカズが自発的に…。』
『黙りなさいデーメーテール義姉様。済みませんねカズよ』
いえ、セレス様が仰る通り、自発的にお供えしていますので。しかしデーメーテール義姉さま?
『カズは優しいのですね。』
そんな事はありません。全てセレス様のおかげですから。
『そうじゃ。もっと言うのじゃ。妾の名はデーメーテールではなくセレスじゃ。』
『分かりました、セレス義姉様。ただ、貴女に発言の許可は出していませんよ。』
『ぐっ。』
ところであなた様は?
『失礼しました。私は契約と裁判の女神テミスと申します。』
契約と裁判の女神様でしたか。ははー。
『そんなに畏なくても良いのですよ。セレス義姉様と同じように接して下さい。』
では、そうさせて頂きます。
『ところでカズよ。このようなお供えはいつから?』
大体半年くらいでしょうか。
『半年も。セレス義姉様ちょっとこっちにいらっしゃい。』
『妾が強引にねだった訳ではないのじゃ。後、義姉様と言うのは止めて欲しいの。』
『それは分かったわ。何故皆に内緒にしていたのかしら。』
『そんな事をしたら、皆がカズへお供えを強要するじゃろう。そうなるとカズの負担が多すぎる。』
『それは確かにそうですね。』
『分かったらさっさと自分の宮へ帰るのじゃ。』
『お供え、美味しそうですね。』
『だから早く宮へ帰るのじゃ。』
『お供え、美味しそうですね。』
『これは儂のじゃからの。』
『お供え、美味しそうですね。』
これはテミス様も欲しいのかな?
テミス様、少々お待ちください。
多めに作っておいて良かった。
テミス様お受け取り下さい。
あれ?消えない。
『テミスとはパスを繋いでないからの。
妾経由でなければ、お供えを受け取る事ができんのじゃ。』
『それなら私もパスを繋ぎました。カズよもう1度祈って下さい。』
テミス様お受け取り下さい。
無事送り届いただろうか?
『確かに受け取りました。カズよ今後も頼みます。』
今後も?毎日って事かな?吝かでは無いのですが。
女神様2柱に目をかけて貰える。
そう考えると1日1食なんて安いものだ。
しかしデーメーテール様?テミス様?
『それはギリシャ神話かローマ神話の違いじゃな。』
そうなんですか。最初に名前を名乗らなかったのは何故ですか?
『デーメーテールって可愛らしくないじゃろ。』
そんな事も無いと思いますが。
『パスがセレスで良かったのじゃ。』
それ程嫌なんですね。
『気になるならスマホとやらで調べるが良い。』
分かりました。調べてみます。
お供えは後、3柱くらいなら増えても平気だな。
それ以上となると面倒くさい。
おっとこれは不敬かな?
しかし、よく考えるとパンはあるのだろうか。
林檎や桃、ソーマ酒は聞くが、パンがあるかどうか
気になってきた。
『パンか。あるぞ。ただし嗜好品としてじゃが な。』
主食としてではなく?
『林檎や桃でジャムを作って食べるくらいじゃの。』
林檎や桃を食べないと年をとると聞きましたが?
『千年くらい食べんでも大丈夫じゃ。心配せずとも、最低限は食べているんじゃからの。』
それなら私から言う事はないか。
『今日から2人分じゃ。大変だろうが頼む。無理な時は無理をせずにの。』
分かりました。無理はしません。
『頼むぞ、今お主に倒れると困るのじゃ。楽しみが1つ消えるからの。』
わかりました。飽きられないよう頑張ります。
後は、ムースリーの街の教会は神に使える資格なしとかにはならないんですか?
『お主が教会の事を聞いてくるなんての。それについてはテミスが既に動いておる。資格なしと判断されるのは時間の問題じゃな。』
なるほど、あそこまで行かなければ大丈夫だと?
『教会全体で悪事を働かぬ限りはな。』
ところで2つも司っているテミス様はお忙しいのでは?
『お主、妾が暇な様に聞こえるの。』
そんな事はありませんが。
『確かにあやつは忙しい。だからお供えを許可したのじゃ。
許可?私がお供えをするのに許可が必要ですか?
『うむ。買い物BOXやインターネットを繋げる様にしておるのは妾じゃからの。』
確かにそうですね。
そう言えば、イノベール王国の北方では、飢饉が発生してましたがセレス様のお力でどうにかできなかったのですか?
『妾の力も万能ではないからの。死人が出ない様にするのが精一杯じゃ。』
確かに死人が出たとは聞いていなかったですね。
『そうじゃろう。崇めるがよい。』
ありがとうございます。セレス様。
ところで今晩からのお祈りはセレス様とテミス様にした方が良いのでしょうか?
『妾の力も大分戻ってきておる。2人に祈りを捧げるのじゃ。テミスも忙しいからの。お主のMPならば十分力になるじゃろう。何せ200億MPじゃからな。』
あれ?今のMP200億か。半分にしても100億以上ある。
『お主は本当に人間やめたの。下級精霊では太刀打ち出来んのじゃ。』
下級精霊?
お主に分かりやすく言うと天使じゃな。
そうなんですか?またまた~。精霊様に勝てるわけないじゃないですか?えっ本当に?
不味いですね。神様にばれたらとんでもない事じゃ。
『お主は本当にびびりじゃの。既に上級神である妾とテミスにばれておる。今さらじゃ。』
確かに上級神2柱にばれている。今さらか。
これ以上考えるだけ無駄だな。
ところで、今日のはいかがでしたか?
『うむ。さっぱりとしていて旨かったのじゃ。でも1番はキングミノタウロスの肉かの。後はブランド牛と豚の合挽きのメンチカツじゃな。』
そうですか、今度はチーズINメンチカツでもお供えするか。喜んでくれると良いのだけれど。
明日はキングミノタウロスの肉を少しとチーズINメンチカツで決まりだな。
キングミノタウロスの肉はテミス様にも大好評だ。
かと言ってチーズINメンチカツが不評と言うわけでもない。
キングミノタウロスの肉がそうそう食べられない事を告げられたテミス様のしょんぼり具合といったら。
確かに美味しいけれども。
それでも、チーズINメンチカツも美味しいと言ってくれた。
読んでいただきありがとうございます。
もし面白いと思われましたら
☆☆☆☆☆を★★★★★にして頂けると嬉しいです。