世界を変える者
まじ短いです。ごめんなさい
ハ「ねえ、これどうするのよ」
僕らの実験体の部屋の前に来ていた。
僕の持っている鍵は実験体の手錠の鍵。
つまりこの部屋の鍵を持っていない。
ア「これは魔力が阻止する鉱石を用いた鍵ですな」
ハ「つまり?」
ア「魔力を通さない上に壊そうとしても壊れないから鍵本体が必要ですね」
ハ「なんでシュテルはそれは持ってこなかったの」
シ「そもそもこの部屋に鍵がかかっているのも知らなかったんだ」
ハ「じゃあどうするの?」
シ「心配するな。どうせここで試してみたいこともあったし」
ハ「試してみたいこと?」
シ「とりあえず時間がかかるから追ってがきてたら排除しといてくれ」
僕はそう言いながら棒を2本取り出した。
ハ「棒?」
ア「棒ですな」
いやー一度ピッキングしてお宝盗む的なことやってみたかったんだよね。
こういう急ぎながら繊細な作業をするのって侵入ならではだし。
3分後
ガチャリと音が聞こえる。
シ「開いたぞ」
ハ「そんな棒を回すだけで開くんですね」
ア「素晴らしい手口ですな」
あんまり手口とかいうなよ。
まるでぬすっと…あーまあある意味泥棒ではあるか。
シ「私はここでお別れだ」
ハ「え?なんで」
シ「私がいるというのは色々と不都合だ。それと組織の名前は決めたかな?」
ハ「不都合なのね。それと名前はシュテルクエス…」
シ「却下だ」
ハ「流石にダメか。じゃあ決めてよ」
シ「そうだな…少し言いにくいが、ゲホーアザームは?ちょっと変な名前だがな。意味がなんとなくな」
ハ「意味?」
シ「まあそれはいつか教えよう」
そして僕は姿勢よくしてハドに少し大きな声で言った。
「ゲホーアザームの当主。ハドよ。貴様がこの世界の常識を変える者よ。良くしようと悪くしようと貴様が望む道を選ぶのだ。そして世界を一転させてみろ。その時が来ることを私は待ち望んでいるぞ」
僕は風魔法を起こして素早くこの場を去った。
ハ「もちろん、良い世界を起こすわよ」
ハドの覚悟をアルズノワクは黙って見ていた。