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4.疾風迅雷が如く。

短いけど、お願いします_(:3 」∠)_









「うおらああああああああああああああああああああああ!!」




 グリムの戦斧がレライエの身体を両断する。

 しかし、敵は一体ではない。動きは愚鈍ながらも、少しでも脚を止めれば蜂の巣にされてしまうだろう。彼らの弓は一撃が強烈であり、喰らえば生死にかかわる。

 彼の動きは決して機敏ではない。

 だけど、いまは背中を任せられる強い仲間がいた。




「そっちはどうだ、って……訊くまでもねぇか」




 自分の周囲が開けたことを確認し、グリムは少女に声をかける。

 ただ、やはり心配など無用のようだった。



「ホントに、すげぇな……」



 初老の冒険者は一言。

 一心不乱にレライエを打倒す少女に、そう称した。







 ――彼女の一撃は、雷の如く。

 リュカが振り下ろす拳は、鋭くレライエの骨子を砕いてみせた。



 ――彼女の一撃は、疾風の如く。

 リュカの攻撃はすべてが、視認可能の領域外にあった。




「…………!」




 一つ、呼吸を入れる。

 二つ、脚に力を込める。

 三つ、力の限り打ち込む。




 リュカの行っている戦法は、ただそれだけだった。

 とても単純で、それゆえ明快な強者の戦い方。

 だが、レライエ相手なら十分だ。




「はぁ…………!」





 彼らの断末魔の叫びの最中に、リュカの呼吸が聞こえる。

 しかし、それも本当に束の間でしかない。




 貫く、ただ速く。

 貫く、ただ強く。




 彼女の戦いはまさに、疾風迅雷。

 粗削りながらも他を圧倒する戦闘能力は、唯一無二のものだった。





「最後……!」





 そして、ついに終わりを迎える。


 最後の一体。

 それが身じろぎ一つする前に、リュカは一直線に拳を打ち込んだ。






 ――魔石の光が、宙に舞う。

 それを見上げる少女の背中は、誰よりも小さく逞しかった……。





 


面白かった

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