表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/159

アグニエイト侯爵家 レオナルド

□ アグニエイト侯爵家レオナルド

やっと出番です。

 

 

 女性の悲鳴が聞こえて、伴っていた騎士を何人か連れて駆け付けた。

 

 

 そこに居たのは、暴漢らしき男たちと戦う護衛であろう騎士たち。

 

 近くに女性が倒れていて、その傍で女の子が泣いてしがみついている。

 

 加勢するにしても女の子と暴漢の距離が近すぎて、これでは迂闊に近寄ることはできない。

 

 とりあえず俺は、アグニエイトの騎士に野次馬を此処から離すように命じた。

 

 

 

 ふっと感じた気配に、心身が冷えた。

 

 

 

 女の子たちを護るように氷の壁が現れた。

 被害者との間に突如現れた分厚い氷を、大柄の男が剣で叩きつけてみてもビクともしない。

 

 こんなことができるのは、間違いなく、アルグランデ・ユアランスだけだ。

 

 思った通り、アルが反対側から駆け付けて、剣を持っていないらしく体術と魔法で蹂躙していく。

 

 ならば、と俺も思いっきり参戦した。

 

「アル、こんな所で何してんだ? ていうか、ひとりなのか?」

 

「ひとりではない。」

 

 何処からどう見ても、ひとりにしか見えない。

 もしかして。

 

「精獣が居るのか?」

 

「アイツらは護衛に置いてきた。」

 

 護衛?

 要人警護でもしてたのか?

 

 

 暴漢たちを拘束し、更に周りを炎で囲い身動きできないように釘をさした。

 

 残ったのは違和感だ。

 暴漢なんて突発的な者ではなく、訓練を受けた手練れという感じだった。

 なかには魔法師も居たようだ。

 

 アルは魔法を解いて、壁を作っていた氷を全て消した。

 

 俺はチラッと護衛騎士であろう奴等を確認したが、まともなのは連れてきたアグニエイトの騎士だけだ。

 何をして良いのか分からないのかオロオロしていて、怪我人に手を貸すことすらない。

 若い奴等が多いが新人なのか?

 

 考え事をしていた俺の横を、女性が走り抜けた。

 


 早い!!

 


 いや、そうじゃなくて。

 

「大丈夫ですか!? お怪我は」

 

 全力疾走してきた女性が、怪我人に声をかけた。

 

 ミルクティ色の綺麗な髪に桃色の瞳の女性は、手早く怪我人の状態を確認していく。

 

 しかし、それを見た護衛騎士が彼女に剣先を向けた。

 

「貴様何者だ! その御方がどなたか分かっての狼藉か!」

 

 

 あー‥‥‥‥ これはヤバイ。

 

 

 騎士がそう叫んだ瞬間、その男の首には氷の剣先が触れる程の距離で突きつけられている。

 

 冷たい魔力が辺り一面を包むようにして、膨大すぎる魔力が、強すぎる威圧を放つ。

 

 まるで身体にかかる重さが、何倍にもはね上がったような辛さだ。

 現に、立ってられず膝をついている者も居る。

 

 あぁ、男が威圧に負けて震えて、そのせいで剣先が触れて出血してるじゃないか。

 泣いてる気もする。

 

 

「貴様こそ誰に剣を向けている。」

 

 

 地鳴りがしそうな程に低い声だ。

 

 魔力が揺れる黄金色の瞳が、酷く冷めた様子で憤怒を示し、相手を見下すように睨み付けている。

 

 俺や周りの騎士からは、その様子がハッキリ見えているが、正直かなり怖い。

 

 女性のすぐに隣に寄り添っていた狼型の精獣は威嚇の唸り声をあげ、近くを旋回していた鳥型の精獣が響く声で鳴いて威圧する。

 

 近くで見ていたアグニエイトの騎士まで、顔色が酷く真っ青だ。

 

 “要人” と言えばある意味正しいけど、婚約者の護衛に精獣置いてくるなよなぁ。

 

 それと!

 その氷の剣、何でさっきは使わなかったんだよ!

 

 

 どうやっても場が収まる気がしない。

 

 

レオは皇族と侯爵令息では一番年上で、

明るくて頼もしい兄貴分的人柄ですね。


気になる話、好きな話とかあったら

『いいね』もらえたら嬉しいです。

ブクマや評価、大変励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ