表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/159

侯爵邸

 

 

 ユアランスとアイティヴェルの話し合いは、聖女の動向調査で色々あって夜会からの帰りが遅くなり翌日になった。

 

 場所は、ユアランス侯爵邸。

 

 

 

「まさか外で待つつもりですか?」

 

 外に行こうとしている俺を、目敏く見つけた母が俺に声をかけてきた。

 

「当たり前です。アリスが五年ぶりにこの邸を訪れてくれるのですから、万全の歓迎体制を整えなくては。」

 

 母上には言っていないが、アリスのために好みに合いそうな紅茶と菓子を用意させている。

 

 客室だってしっかり整えさせた。

 飾る花まで指定したので、メイドたちが不思議そうにしていた。

 

「母上、言っても無駄ですよ。兄上は毎朝、アリス姉様をエスコートして教室まで送り届けていますから。」

 

 弟の発言に母がため息をつき、その隙に俺は離脱。

 何故入学前の弟が知っているのかは不明だが、あとは任せた。

 

 

 

 アイティヴェルの馬車が見えて、使用人が邸に知らせに走った。

 

 アイティヴェル辺境伯、夫人、義兄上の順で降りてきた。

 

 三人が俺に気付いて驚いている隙に、俺はアリスのエスコートの座を勝ち取った。

 

「えっ? アディ?」

 

「おはよう、アリス。今日も会えて嬉しいよ。」

 

 アリスに今日も会えるなんて嬉しくて、自然に笑顔になってしまう。

 それを見たアリスが笑みを見せてくれた。

 

 

「アイティヴェル辺境伯、この度はお越し頂き有り難うございます。」

 

 未だ驚いたままの辺境伯に、俺は挨拶をしてから執事に案内させる旨を伝えて歩きだす。

 

「アリス、行こうか。」

 

 

「この邸は侯爵邸で、貴方は次期侯爵なんですから先を歩くべきでは?」

 

 ミハエルはアリスの手を取った俺を見て苦言を吐くが、聞こえていた辺境伯に直ぐに咎められてしまった。

 

「構いません。私たちは義兄弟になるのですから。それに、私たちは先日仲間になりました。」

 

 仲間ってなに? って顔になっているが、その疑問を投げられる前に部屋についた。

 

 

 

 

此処がかつて氷漬けになった侯爵邸です。


現在二章を書いてます。

応援してるよ!って方がいましたら

☆☆☆☆☆など押して頂けたら嬉しいです。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ