アグニエイト侯爵家シャルロッテ
□アグニエイト侯爵家シャルロッテ
※本日2回目の更新です。
「お兄様、アリス様たちそのまま二曲目突入したわね。」
「婚約者だからな。」
ダンスの一曲は社交、二曲は婚約者のみ、三曲以上は夫婦のみ。
たくさんの人と踊る社交場として、夜会でのルールとされている。
兄のレオナルドはたいして興味もなさそう。
たくさんの貴族がふたりを注視しているのに、お兄様はこの状況を予想していたことなのかもしれない。
ちなみに、私はユアランス様が離したくないって感じで、アリス様の手を離さず二曲目に入ったのをしっかり見ました。
「嘘‥‥ ユアランス様が」
「誰よ! あの女性は!」
方々からご令嬢の悲壮感ある嘆きが聞こえてくる。
ユアランス様が格好良いのは認めるけど、アリス様を悪く言うなら私は戦うわ!
それにしても、ユアランス様とアリス様は本当にお似合いね。
ユアランス様の幼い頃に初めて会ったときの印象は、綺麗な顔、無愛想な表情だったわ。
それがアリス様の前では笑顔を見せている。
笑顔でも美形は美しさを崩すことがないのね。
兄のレオナルドも格好良いけど、なんていうか属性が違うのよね。
兄はいかにも騎士であり豪胆さが現れている見た目だが、ユアランス様は華奢ではないが儚い色気がある。
アリス様は、なんていうか可愛い人でした。
美しい顔立ちでも目元がつり上がってはいないからキツイ印象となく、柔らかい笑顔を見せてくれる方でした。
本当に素敵な方だと思いました。
五年間も想い続けて、婚約者のために強くなったユアランス様。
ユアランス様は間違いなくアリス様を慕っているけど、アリス様も「アディ」と呼ぶ声は凄く優しくて、なんとなく好意はあるような気がした。
男としてなのかは分からないけど。
ユアランス様の口説き文句も、アリス様はちゃんと伝わっているのかちょっと不安になる。
ユアランス様、頑張って!
今回の話が短めなので本日2回目の投稿です。
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有り難うございます。
アルグランデとアリスの物語をこれからも応援して下さると嬉しいです。