表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/12

09.付き合いはご勘弁を


「永崎さん、お願い!」

目の前で浅井さんがお願い!ポ-ズで立っている。

「いえ、あの…私そういうのに興味なくて」

必死に断りを入れる。

「私を助けると思って!」

助けられることなら助けて差し上げたいけど、こればっかりは無理なんです。

諦めて欲しいんです。

「小西さんは?」

「彼氏いるからムリ」

「小山田さんは?」

「新婚さんでしょ」

「葉山さんは?」

「合コンメンバ-よ」

「あ、ゆ…」

「湯波さんは冴島さん一筋だから行かないって」

食い気味にあげる人あげる人について論破(?)された。

湯波さんに至っては一文字しか言ってない。

「ってこ・と・で☆永崎さんに決定なのよ」

「え、困ります」

「彼氏いないんでしょ?ならいいじゃない」

にっこにこ笑ってるのにどこか怖い浅井さん。

「はい、決定ね!時間と場所は後で教えるね。あ、葉山さ~んメンバー決まったよ~。永崎さん追加で」

「あ、ま、わ…」

″浅井さん、待って、私行きません″と言いたかったのに、圧に負けてしまった。




*************




「浅井菜々です」

「葉山千尋です」

「な、永崎…紗英です」

き、来てしまった。

生身の男性とこういうことしたことなくて、雰囲気に馴染めず、正直なところ早く帰りたい。

「紗英ちゃんは、特技とか趣味って何?」

″紗英ちゃん″?

こういう男性は苦手です。

「え-と?読書です」

やたらベタベタするし、好みじゃない。

早く終わらないかな…。




「あ、明日も早いのでそろそろ帰りますね」

「「え~?」」

ハモる浅井さんと葉山さん。

男性陣も同調する。

「真っ面目~」

「本当にすみません、お金置いておきます」

好機と思いそそくさと店を出る。


「紗英ちゃん!」

店を出てすぐに合コン相手の一人に呼び止められる。

「あのさ、紗英ちゃんの家で二人で二次会しない?」

意味不明な提案に寒気がしてくる。

いやいやいや、初対面。

そんな人と二人きりとか、況してや自宅でとか怖すぎる。

「無理です、やめてください」

怖くて怖くて、タクシ-乗り場まで全速力で走って逃げ帰る。




*******************





「サエ殿?遅かった…」

「っ、ふ…」

自宅に着きジェイド様の顔を見たら、涙が止まらなくなってしまった。

「どうした?」

「あ、んしんしたら…急に涙が…」

ふわりと良い香りに包まれる。

ジェイド様に抱き締められていると気付いた。

気付いたら涙が余計に止まらなくなる。

「何があったかわからないが、泣き止むまでこうしていよう」

ジェイド様の優しさに甘える。

よしよしと頭を撫でられる手が心地良い。


「眠ってしまったか…」


ジェイド様の声。

その途端にふわふわ浮かぶような感覚。

それが終わると額に何か触れたような気がした。


ベタですみません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ