11.デ-トの約束をしましょう
推しこと、ジェイド様と想いが通じて数日が過ぎた。
幸せすぎて死にそう。
ダメ、まだ死ねない。
なんてことを繰り返し考えていた。
「サエ殿?」
ジェイド様の話に反応せずぼ-っとしちゃったみたい。
「また考え事か?」
またなんて言われる。
毎回妄想してるみたい。
いや、してる…よね?
「こら」
コツンと額を小突かれる。
「すみません…」
「私以外のことを考えるのは禁止だ」
面と向かってそんなことを言われる。
不意打ちに耳まで熱くなる。
「可愛過ぎるのも問題だな…」
「え?……………っ、ん」
塞がれる唇。
舌先で唇をちょんちょんと刺激されて、口を開きそうになる。
「んふぅ…」
離された唇から深く息を吸う。
ジェイド様のキスは甘くて、毎回溺れそうになる。
慣れなきゃなぁ。
「っ!」
慣れるって、何考えてるの私。
顔をパタパタと手で扇ぐ。
「またか?」
苦笑いするジェイド様。
「い、今はジェイド様のことを考えてます」
「何だ、残念だ」
顔が近付いたままでそんなことを言われ、身体が強張る。
「ふ、冗談だ」
くしゃりと頭を撫でられ、離れる距離。
あ…がっかり。
がっかり!?
いつの間にかこんなことを考えてる自分にびっくりする。
「サエ殿、次の休みは出掛けないか?」
「?何か必要なものありました?」
「いや、そうではなくて…」
真っ赤なジェイド様。
「デ-ト、しないか?」
はぅあ!リアルスチル来た。
我が家なんだけど、【デ-ト、しないか?】ゲットしました。
鼻血ものです。
「はい、します」
ジェイド様からのお誘い嬉しいです。
週末まで頑張れそうです。
「サエ殿」
甘い低音ボイス。
囁かれると頭が麻痺しそう。
唇を塞がれる。
「んっ…」
角度を変えて何度もするキスは私を駄目にする。
ヒロインもそうだったのかな?
なんて事を考えながら頭の痺れと共にキスを受け入れ続けた。




