留まる事を知らず
俺はサポロイドの村を後にした。
ノマ達からは村に留まる事も提案されたが、とりあえず保留と言う事にしておいた。というのも、戦争の跡への興味が勝ったのだ。
夕飯の時にノマから様々な事聞いた。戦争のキッカケ、結末。そして、その後。
どうやらこの世界は、めちゃめちゃに壊れてしまったらしい。
戦争の果てに4大勢力は崩壊し、ピース・シティも消え、そして人々は生活基盤の立て直しに励んでいる。
そんな世界にしてしまった全ての元凶は、ピース・シティのヴラド・ピースメイカー。逆らう者全てを殺し、自分に賛同する者のみの世界を作ろうと画策していたようだ。
「本末転倒、だな」
戦争を無くす為に戦争をする。一体何をどうしたらそんな考えに至れるのだろうか。
きっと、狂っていたに違いない。
そんな訳で俺は、その戦争の跡を見て回る事にした。バルチャーとしての仕事を続けながら、な。
このソニックブームの足なら地球一周も容易いし、定住するかどうかはその後に決めても遅くはない。
まずはどこに行こうか。せっかく自由な足を手に入れたし、シーサイドタウンから見ても良さそうだ。
ルートを設定し、早速シーサイドへ向かうのだった。