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私はルシール…エレステイン王国の第一王女だった。
第一王女でありながら王位には興味など無かった私はて…一早く辞退して唯一趣味の魔法の研究に励んでいた。
父上は考え直すように何度も説得しに来たが王位争いに巻き込まれて魔法研究を邪魔されたくなかった私はあっさり断った。
そのような私がある人と出会ってから恋に落ちて変わろうとした。
私が惚れた人は…勇者イネスシャクラ。
この人と出会ってモノクロのように見えた世界が全て色付き始めた。
しかし…彩る恋になるにはあり得ない程…最初の出会いは酷かった…。
ある日魔法の研究で遅くなった私は自室に帰る最中に彼と出会った。
「ジグル!待てい!まだ体洗ってないぞ!」
騒がしい声と壁の角から泡まみれの父上の愛犬ジグルが通り過ぎた。
「待てーい!お小遣いの為にも逃がす訳にはいかん!」
誰が騒いでるか確認の為に角に顔を出した瞬間…ムキムキぶらぶらした男のアレが目の前に現れた。
あまりもショックで固まった私の顔にそのムキムキぶらぶらのアレが直撃した。
「きゃぁぁぁあああー!」
パニックになった私は………アレを思いっきり握りしめて捥いでしまった。
それに何か爆ぜる感覚が手のひらから伝わった。
「うおーーーほほっ!」
彼は痛みで床に倒れて「ひーふーひーふひー」深呼吸をしたあと…泣き始めた。
「ああ…やべぇ!これ絶対爆ずれた…うううう…おれの男の人生終わったよ」
アレを見ながら切望に染まった彼の顔は…今思えば…一日中笑いが止まらない程だった。
流石に可哀想だったのでアレに再生魔法かけてあげた。
「ああ!この感触!丸タマだ…本当に再生した!いやっーほう!」
彼は喜びながら………私の目の前でアレをもみもみしていた…。
「きゃぁぁぁあああー!変態!」
もうお嫁に行けない…。
それに汚れてしまった手だ…二度汚れても同じことよ!
怒った私は今度は容赦なくもう一度捥げようとした。
しかし…あのぶらぶらする奴は素早く避けやがった。
「ふふふ…先はびっくりして不覚を取ったが…もうやられない!ほーら捥いで見ろ!ほおーら!ほらっ!」
やつはアレを私の目の前でぶらぶら揺らしながら挑発して来た。
私は死力を尽くしたが…奴の速さについて行けず息を切らした。
「もう終わりかな?」
今度は腰を振りながら揺らしやがった。
その時、騒がしい音に気付いた近衛兵達が集まって来た。
「近衛兵達!あの変質者を捕らえよう!」
しかし…近衛兵達は棒立ちして動かず困った表情をしていた。
「あの…姫殿下」
動けない理由を近衛兵一人が説明してくれた。
「はあーー?この変態が勇者?」
「誰が変態だ!この痴女!」
「な、な、な、な!誰が痴女ですって!」
…これが彼との初めての出会いだった。