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42/63

42. 外道?? 向かってきた時点でギルティでしょー?? なにゆってるの??



 初撃。(ほとばし)(ごう)音。


 受けるは、盾役の豚。


「むふっ♡」


 ご存知の通り、直ぐに復活する。


「え、キモ。」

「ヒドい生き物ですわ。」


「ちょっとー? ボクに断りもなく勝手に攻撃し始めるとか常識なくなくない??」


 内心ドッキドキのクセに、舐められて、そのままではいられないのがパティちゃんだ。


「あと、出るまで待ちなさいよ!」

「ちぇー。まあ、いいよ。」

「早く出てきなさいな。」


 嗜虐と被虐の一族は(みな)、ナルシストであって、一対の自己(丶丶丶丶丶)の中ですべてが完結している。


 その外側とは、自己の間を彩るための、便利な外部装置か否か、でしかない。


 パティを一刻も早く殺さねばならない、などという焦りもなければ、そもそも、パティに準備をさせることで自らが不利になっていくことにさえ、無頓着だ。


 ゆえに。


 最弱の魔女。パトリツィア・デル・フィオーレが、邪龍を纏う隙を、見過ごしてしまう。

 

 それでも構わないからだ。


「ねえ、アンタたちって、ふたりで楽しむクチ(丶丶)でしょ?」


 苦労したのは、嗜虐と被虐の眷属から、性的な視線を向けられなかったことだ。


「うん。」

「だから?」

「いや、どっちが攻めなのかなって。」

「どっちも。」

「両方攻めて、両方受けるのよ?」


「そっか。」


 脈絡なく、パティは影に溶けて、微睡みからこぼれ落ちて、そして二個一対の眷属の[書けないよ]に触れた。


 魔女の毒(感度3,000倍)は、理不尽だ。


「あがっ♡♡」

「きゃあっ♡♡」


 単純に勝敗は決したぞ。


 嗜虐と被虐の眷属が、絶対的に弱かったのではないのだ。

 暗殺者(アサシン)役割(ピース)は、実存を(あざむ)く。


 二個一対のふたりが、パティちゃんをただの魔女だと思っていたのが、すべての誤りだったんだ。


 気配は、存在の残滓だけは、パティちゃんが立っていた空間に残されていたんだから。


「あはっ。ざーこ。あれだけカッコ良く出てきて、豚一匹ローストしてお(しま)いとかウケるー! え、弱すぎないですかぁ!? 何しにきたの――そっか。」


 そうだぞ、パティちゃん。


「何しにきたか、()かなきゃ。」


 うんうん。


「じゃあさ、ベキ子、ロッちん。生まれてきたことに(丶丶丶丶丶丶丶丶丶)感謝しか出来なく(丶丶丶丶丶丶丶丶)してあげて(丶丶丶丶丶)。」


 うん?


「はぁ~いっ。」

「よかろう。好みのロリっ子だ。」


 なるほど。


 そういう事情聴取もありますね。

 特に相手はナルシストだ。自分自身の片割れが、自分自身以外を至上とするほど汚されれば、心も砕けるだろうという、考えだね。


 何せ、触手と、抜き差しどっちでも食いたいモンスターという、救いの無いコースだ。



 早めに素直になる方が、良いよね。









~to be continued~

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― 新着の感想 ―
[一言] しばらくぶりに来てみたら理想的なSが出てきて〇っこりしちゃったのですよー
[良い点] 〉「じゃあさ、ベキ子、ロッちん。生まれてきたことに感謝しか出来なくしてあげて。」 ヱぇ〜〜〜クセレントぉ〜〜〜っ!!! 悦びに感謝し、また感謝する悦びを痴る♡ ぱらいそ〜♪
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