表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/63

4. メスガキ೬ תʅ マジ意味ゎתʅ ƕד֝ժ՝ぃᒐぃ

今日、2回目の更新ですっ><



 火照(ほて)身体(からだ)が感じる冷たさ。とでも例えるべきか。


 熱くて冷たい明鏡止水。


 脈動して静寂な闇。


 二律背反の――それ(丶丶)が呼ぶ。



 我を使え、と。



「GAHHHHHH!!!!」


(うるさ)いな。)


 狼の咆哮(ほうこう)と、騒がしい静寂にパティは(かえ)って落ち着いた。


 邪龍の双短剣。


 それは、そのように運命付けられた。

 存在するだけで死を振り()く気配を(まと)う一個の絶望。破壊と破滅の眷属にして、慈愛と救済の守護者。

 その、生え変わる牙を半分に割って、一対の短剣を(こしら)えた。


 それが、邪龍の双短剣である。


 ひと振りは、何物も断てぬ代わりに、(すべて)身体(しんたい)を引き裂いた。

 もうひと振りは、断てぬ物はない代わりに、身体(からだ)を傷付けること(あた)わず。


 一対で、何物も断てず、何物も裂き、何者も傷付けず、何者も切る。


 無意識が、左手に肉を開く(つるぎ)を掴み取らせた。

 そして本能がそれ(丶丶)を、盾の如く前に突き出させる。


        (丶丶丶丶丶丶丶丶丶)っっっっっっ!!!!」



 なんだったか、と問われたら、無我夢中だった、と答えるだろう。



 パックリと。


 豆腐のように、触れたら裂けた。


 息遣いが(わずら)わしい、寂寞(せきばく)のスローモーション。


 狼は、勢いのまま鼻先から左を(えぐ)られて、パティの横をすれ違うように抜けて、そして倒れた。きっと、短剣の(ひらめ)きに恐れをなして、そして避けそこなったのだろう。


 それゆえに、パティは狼の体重を知ることもなく、ただ、恐怖が現れて消える悍ましさだけを覚えていた。


「――はあっはあっはあっはあっはあっ。」


 時が、秒針を戻した。


「はあっはあっはあっはあっはあっはあっはあっ。」


 それは刹那(せつな)の出来事だった。

 思考の外側で、本能が支配した出来事だった


 ゆえに。


 汗も息も感覚も耳鳴りさえも遅れてすべて、今更になって(おそ)ってくる。


 パティに現実を、()ろしめた。


「はあっはあっはあっはあっはあっはあっはあっ。」


 極限のストレスによる、過呼吸が止められなかった。


「――はっ。はっ。はっ。はっ。はっ。はっ。」



 それを止めたのは、やはり『メスガキ』の特性だった。



「……はあっはあっはあっ、はあっ、はあっ、はあ、はあ、はあ、はあ。」


 メスガキは、不遜で不敵な精神の強さを持っている。


 その運命の(くびき)がパティを生かしていた。


 左手は、白くなるほど固く握られて、短剣を離さない。震え、そしてふらつきながら確かめた左手は、自由意志を持つかの如く他人事の感触で、強情であった。


 脳漿で薄められた血飛沫の、べったりとして鼻の奥まで押し寄せるまろやかな(にお)い。(けだもの)の油がこびり付いて離れない血液で、どうしようもないほど汚れていた。


「はあ、はあ、はあ、はあ、はあ。」


 半妖精(ハーフピクシー)山の民の隣人(デミ・ドワーフ)、パトリツィア・デル・フィオーレ。

 深緑(シャドーグリーン)のロングヘアーをツインテールにして、生意気な童顔を際立たせていた。趣味を前面に押し出したような勝気な釣り目に泣き黒子(ボクロ)、低くとも筋の通った鼻、生意気でぷっくりと可愛らしい唇から、八重歯が見えた。


 当然のように白く細く、柔らかなカーブを描くデコルテと、柔らかなそうで華奢な体躯(たいく)は身長が150センチもなさそうに見えた。それなのに、ふた抱えもありそうな豊満な、おっぱいだった。


 不自然(丶丶丶)なほど、調律の取れた、おっぱいだっだ。


 その、生意気おっぱい(丶丶丶丶丶丶丶)が、言葉をこぼす。


「……ざまあみろ。」


 その顔は凄絶(せいぜつ)嫣然(えんぜん)と、(なま)めかしく上気(じょうき)していた。



「あは……あははははははっ!」




 泣きながら、笑っていた。









~to be continued~


今日はシリアス回でしたっ><


どうですか? これがシリアス×コメディの、ダークファンタジーですっ><


応援よろしくお願いします!

↓の評価をポチポチして、感想欄の一言の方に「うむ。」とだけ打ち込んで送信してくださると、私が大変喜びますよ?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

「メスのわ」の百数十年前に、世界を揺るがす大恋愛があった!

くっつき魔導師ヴィヴィアン・マリーゴールドは、鋼の聖騎士さまに恋してるっ♡

↑のリンクから、好評連載中の「くっ恋」もよろしくお願いしますね!

「メスのわ」のバナーを作ってみましたっ><
バナーですっ><

― 新着の感想 ―
[良い点] うむ。 [気になる点] うむ。うむ。 [一言] うむ。うむ。うむ。これからも精進するがよいぞ。
[良い点] 「うむ。」 MK5! 歳がバレるぅー!
[一言] うむ。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ