29. シルフお姉さまぁあああああああああああああああああああああっっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!
敬謙な読者諸君らは、『紐パンくじ』という崇高なメスガキ遊びは、ご存知かしら?
ミニスカの横、太ももに沿うように垂れ下がった魅惑の紐。
それが、なぜか2本より多いのだ!
いやいや、何も蝶結びの輪っかなんて無粋なことは言わないよ。
垂れ下がった紐の先端……それが3本以上もある場合。
それはメスガキの罠。
じっーっと見つめちゃうとね? 「あっれー!? 気になっちゃうの? 気になっちゃったの?? 引っ張りたい感じなのー? ウケるーっ!!」 なんて、煽られて、メスガキだって引っ張らせたいからピロピロ見せびらかしているわけだから、エロいポーズで引っ張らせてくるんだ! それを性女がハアハア言いながら引っ張っていたんだ!
ピッ、と引っ張ってみるよね?
「あっは、ざんねーんっ!! なんで3本しかないのにハズレの1本を引っ張っちゃうのかなあ?? ぷぷぷウケるーっ!」
って言うハズだったパティちゃん。
スルッと外れて引き抜かれちゃう。
まあそれもね?
股の間をすり抜ける布が、滑る感触が気持ち好いからやるわけで。
パッ。
と上空でお星さまになるなんて、想像つかないじゃん??
「え。え? は? はえ?? え。え? え?」
ジェットコースターが落ちるときの浮遊感。
心臓がフワリと浮いて、背筋を悪寒が走る。
「ぃいいいいいいやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっっっっっっっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
パティちゃんは、ノーパンで空を落ちていた。
ノーパンで紐無しバンジーだ!
ノ ー パ ン だ ぞっ><
変態さんたちシャッターチャンスは今ですよ!
何せメスガキロリ巨乳の無防備ノーパンだ! 何がどうなっているかなんて[書けないよ]だから書けないけど、パティちゃんが大ピンチなことには変わりない!
わーっ!
つるつるぴかぴかーっ><
ハゲ頭とおんなじだーっ><
「パティ、煩いの。」
「ゃああああああああああああああああああああ!!!!」
「もぅ。」
気づいてパティちゃん!
実は既に落ちて無いぞ!
「やああああああああああぁぁぁ………………ぁああああああれれれれぇ!!??」
やっと気づいたよね!
「ここ! どこ!?」
「お空よ?」
そう、妙齢の魔女さまがパッと連れて来たのは、空の概念の領域。
眼下に広がるのは、手が届きそうなほど遠くて、眩暈がするほど近い地上。
どこまでも平らに見え、その実、東の方では丸く落ちるとかいう。
節操なく世界遺産を詰め込んだような絶景の暴力。
その圧倒的なランドスケープ。
対して頭上に広がるのは空の端。
鯨の表皮だ。
え? 私ちゃんと、どこかで2回くらい、空が鯨の紺色だって書いていましたよね? 鯨だって書いていましたよね??
月だって5つくらいあるし?
「パティが此方のドレスを物欲しそうにしていたから、連れて来たのよ?」
もはや、パティちゃんは空中に固定していることに思考を割いていられないほど驚いちゃってるぞ。
「えっ、それは確かにシルフお姉さまのドレス、ステキだとは思うけど。」
そういえば、パティちゃんが妙齢の魔女、シルヴィア・ククル=カン東方女公爵を崇拝しているのは、簡単な理由だ。
現状、パティちゃんの夢を、最も叶えているのは妙齢の魔女さまだからだ! なんだよ『月狂騎士団』ってズルくない??
エロエロじゃん!
「この、クジラの皮を剥ぐの。」
「へー。」
「たぶん、暴れて地上は潰れちゃうけど、」
「いや待って!?」
「欲しいのでしょ?」
「いらないよ!? 地上はどうなるの?」
「どうなっても構わないでしょう?」
「構って!?」
すごい。パティちゃんがツッコミに回ってる。
「パティは、益良雄に会いたいのではなくて?」
「それと何の関係があるの!?」
「クジラのドレスは、強い男を引き寄せるのよ?」
「え、何それ欲しい!」
「なら。」
「え、でもでも地上がメチャクチャじゃ、強い男はどうなるの?」
「千年くらい待てないの?」
「待てないよ!? 死んじゃうよ! 今すぐ欲しいの!!」
「難しいことを言うの。」
「だから地上はこのままにしよ?」
「……仕方ないの。」
良かったねパティちゃん!
この世界、パティちゃんが望むような、つよつよ〇〇〇って、別に最強じゃないからね!
「それと、どうしてパティは穿いてないの?」
「え?」
「それ、気持ち好いの?」
「え?」
「此方も試してみるの。」
「え。」
するり、と黒のランジェリーが現れた。
「このまま空を落ちると気持ちいいの?」
「え?」
「もう、用は無いから戻りましょうか。」
「え、え。え? ちょ――まああああああああああああああああああああああっっっっっっっっっっ!!!!!!!!」
結論から言えば、空中露出で風が撫でる感触は、それはそれは極上でパティは漏らした。
~to be continued~





