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2. 女神にゎ、、、勝てなかったょ。。。



 場面は、パティちゃんが転生するところまで戻って、次のお話から、異世界ライフが始まるぞ!


「ん……っ。」


 さくらんぼのような、可愛らしい唇から漏れる、悩ましげな吐息。服の上からでもわかる、起伏豊かな身体つきは、寝返りで、服のシワをうねら(丶丶丶)せる。


 (なま)めかしい童女(どうじょ)


「…………ぁ。」


 ぽつりと、心地好いソプラノが()れ聞こえて、たっぷりの睫毛(まつげ)をゆっくりと開いた。

 ぼんやりとして、状況を把握していない寝ぼけ(まなこ)に、深緑(シャドーグリーン)の髪の毛が零れた。


 つまり、めっちゃ可愛い! ということだ。


 いいね? 諸君。


「え、、、っと。」

「ぃやあっほー! ハロハロ? 元気してた?」

「わあっ! え、え、なに? なに?」


 緑色の髪の童女、パトリツィア・デル・フィオーレの目の前に現れたのは、とある一柱(ひとはしら)の女神。


「まあまあ私のことは置いといて! パティちゃん、自分が誰だか、覚えてる?」

「え、は、……は?」

「あらあら混乱してますね!」



*** ***



 落ち着くまでに、数分を要したという。



*** ***



「……え、ボク、誰?」

「あらー、覚えていませんかぁ?? うんうん。君、どうも何か重いものでグチャ、っと()っちゃったらしくー、その姿だってね……ここ一年くらいの君の記憶を(もと)に肉体を再構築したものだし――、」


 早口で(まく)し立てる女神に、パティの脳みそはついていけなかった。いや、腕を立てて、軽く起き上がった体勢を維持するのが面倒になってきて、説明も右から左なのかもしれない。


 そういえば、ここはどこだろうかと、辺りに目を配れば、雲の上っぽいし、神殿の残骸みたいな柱もある。ははあ、ありがちなファンタジーだ、とパティは思った。それを思えた時点で、前世の記憶の欠片はあるのだろう。


 それにしても、この女神。


 うん。


 言って、良いよね??



 めっっっちゃパンモロ(丶丶丶丶)してるけど、いいのかな?



 丸見えじゃん!


 パンモロ。それは、高貴なる遊びなの。

 おパンティを扇情的なパーツと認めて、あえてその装備のみの恥ずかしい部分を(さら)すという背徳感。あまりにも自意識が高いか、もしくはあまりにも自意識が低いか、どちらかでないとできない所業なんだ。

 パティには、女神が、自己中に見えた。つまり、自分に過剰な自信がある、高飛車な女、なのだろうと思った。


 ミニスカだし。


 しゃがむなし。


 見ても良いということだろう。


 むしろ、見られたいのだろう。


「――でえ、そもそも記憶的にこっちの世界っぽい魂が(まぎ)れちゃってるよー、なんて寄越(よこ)されてもわかんないし、『メスガキ』ってなに? めっちゃ苦労したんですけど! って感じでウケるーっ!」


 神とは、神々とは、理不尽で意味不明だ。自分勝手な謎理論で無力な者を(もてあそ)び、その反応を見て楽しむような真正のサディストの集まりだ! 今もきっと自分の様子を(うかが)っているのだろう、などとパティは見当をつける。

 目の前の自称女神は、ふとももを(さら)け出して、あまつさえパンツを見せ付けるド変態である! と。


 ならば、それは誘っているのだろう。


「だから半妖精(ハーフピクシー)山の民の隣人(デミ・ドワーフ)な――」



 ぷに……っ。



「――――――――――――――――。」


 時が、止まった。


 ぷに、ぷにぷに。


 どことは言えない、湿り気のある真ん中を(つつ)く童女。

 それはお餅のような感触だった。シルクを被せた水風船のようだった、と言い換えても良いかもしれない。例えるならば、取り込んだばかりの洗濯物の柔らかさ。春の日の光と、心地好い風の狭間で感じる、安心感のような触り心地。


 さすがは、女神さまだね。


 しっとりと、温かかった。


「はぁああああっっ!!?? え!? は!?」

「わっ。おっきい声。。。」

「いやいやいやいや、莫迦(ばか)じゃないですか何で触ってんですかドコ触ってんですか良いと思ったんですか!?」


「うん。」


 だってそういうプレイでしょ? と言わんばかりの顔である。


「そんなわけないでしょ変態!」

「それに、だってよくわかんないこと、ずっと、言ってたし。」

「ウソでしょ、せっかく丁寧に死なないように色々教えておこうと思ったのに、私にその態度なんてもう!」


「ええ……。」


「いいでしょう、この循環が眷属、輪廻転生の一柱が()っしましょうか!?」

「それは。。。」

「で す よ ね! じゃあもう行っちゃいましょうか!」


「えっ――。」


 途端、パティは、床が消滅したような、浮遊感を覚えた。


 そして、消えた。


「……もう!? なんなのあの子! なんであそこまで常識無いの!?」


 理不尽を通すことに慣れ親しんだ女神は、理不尽を受けることに慣れていなかった。それゆえに取り乱し、パティの運命はハードモードに固定される。


「……ああ、そういえば、邪龍の双短剣について、何も言ってないような……? まあ、わかるでしょう(丶丶丶丶丶丶丶)。そういう運命なのだから。」


 ニヤリ、と唇が歪んだ。


「ねえ。『パトリツィア・デル・フィオーレ』ちゃん。」









~to be continued~

次回は日曜日なので、朝夕6時の2回更新ですっ><


おもしろそーっ(⋈◍>◡<◍)。✧♡

って思ったらブクマすると便利ですよっ><

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― 新着の感想 ―
[一言] 女神可愛いなッ!!!w この一見ビッチっぽい娘が実は初心だった時のギャップ!!!w 堪んねえすw
[一言]  あー、御自分の性癖に無自覚無頓着な方ってリアルに居ますよねー。困っちゃいますよねぇ、ホントに。
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