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粉砂糖の城  作者: 有栖川
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センセ


目が覚める。此処は何処アタシはダレ。


嗚呼そうだった。

れいくんが何時まで経っても帰ってこないからイライラしてピンク色の沢山飲んだっけ。

頭が重い。視界が揺れる。吐き気がする。ウェ。


iPhoneを開いたらなんと日付が2日飛んでた。

知らないうちにタイプスリップしてたらしい。

クソダサいけど着心地は最高にイイ真っ黒のスウェットから覗く左腕には真新しい包帯が巻かれてた。


きっとれいくんがしてくれたんだ。

目を窓際に向けるとお気に入りのBABYのホワイトのブラウスにはドス黒い水玉模様がついていて、2日前の自分を恨んだ。



「やっと起きた。あきちゃん」



PCに向かってなにかやってたれいくんがくるりと振り返る。

LONE ONESのベルが首元でチリンと音を立てたのが凄く耳障りだった。



「あきちゃん、トんでもいいけどさぁ。ゲロ吐くならトイレでって言ったじゃん」


「覚えてないから仕方ない」


「もう。ていうかそろそろまたビョーイン、行かなきゃだよ」



ビョーインは嫌い。だってアタシをじろじろ見て観察して、はァって溜息ついて。

アタシは少なくとも見世物では無いし一応人間。

そんなにアタシは可愛いか?見物料取るぞ。1人10000円なら20人に見られれば生活出来る。

新しい商売でもしようか。


まァでもゆーきセンセは好き。


彼の人もきっとアタシやれいくんと一緒だと思う。いつもタートルネックに白衣だけどこの前チラッと首にアザが見えたから。



「ゆーきセンセ」


「嗚呼、そういえばゆーきセンセ辞めたって」



え!なんで!どうして!オアシスが!アタシの!ユーイツの!センセ!



「でもこの辺いるらしいよ。看板立ててないだけで医者やってるって。あきちゃんそこいく?」


「ゆーきセンセに会える?」


「まァ?探せば?」


「じゃあゆーきセンセ探そ!」



何2日間もぶっ飛んでたんだ。勿体無い。待っててねゆーきセンセ。今捜し出してアタシが逢いに行くからまたピンクとオレンジのおくすりいーっぱい頂戴ね!



「あきちゃん、ゆーきセンセにまた薬集ろうとしてんな…」

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