3、 カウントダウンは成田で
やっと新たな海外旅行がシンガポールに決まったじゃらねっと達、果たして本当に出発できるのか?
新たに旅行を申し込んでから旅行の準備をしたので慌ただしく、あっという間に年末を迎えた。
海外旅行の時はいつも成田まで車で行くので、有料駐車場に車を預けても良いのだが、成田のホテルに前後泊するのが私たちの恒例だ。三人で宿泊しても一泊1万円ちょっとなので、ゆっくりした方がよいかなと、つい宿泊をしてしまうのだ。
大晦日を迎え、家族3人、ぱんの運転で成田に向かって出発した。
旅行はいつも、行き先がどこでも目的地につくまでが一番わくわくするような気がする。
昼前に自宅を出て途中で昼食、その後は関越高速、首都高、そして東関東道と乗り継いで一直線に目的地に向かった。
「今日は道路空いているね」とぱん。
「ほんとだよね。帰省する人たちはとっくに実家とか戻っちゃったんだろうね」
「もうホテルに着く?早くホテルに行きたいな」
とゆりは楽しそう。時計を見ると三時前。
「もうそろそろ着くよ」
そう言っているうちに成田のホテル群が見えてきて、高速を降りた。
ホテルに着くとあまり混雑している感じはなかった。
これから海外旅行に行くという人々より、帰って来た旅行者の方が多そうだった。
しばらくすると大晦日を一緒にホテルで過ごす為、私の両親がやって来た。
このホテルはプールやサウナ、大浴場もあるので、夕食までゆっくりとサウナに入ってのんびり過ごした。
夕食はホテルのバッフェレストラン《ラ・フロリダ》を予約して食べた。
レストランへ行くと満席状態だった。
このバッフェの目玉は焼きタラバとステーキのたべ放題なので、レストランに入るとプーンと焼きタラバの良い匂いが漂って来て食欲をそそられた。
焼きタラバだけでなく、ボイルした蟹もあった。
早速お料理のブースに取りに行き、蟹やステーキ、それ以外にも美味しい物を沢山盛り付けて、狸のお腹になるぐらいたらふく食べ大満足した。
海外旅行前にこんなに食べて大丈夫?という位食べた。
8時過ぎに食べ終わったが、辺りを見回すとお客さんはかなり少なくなっていた。
この日は大晦日で紅白歌合戦をやっているから、皆それを見なければという日本人の習慣で
早々に引き上げたのだろう。
母も紅白が見たいというので、私達も早めに退散し部屋で紅白を見てゆっくり凄し、除夜の鐘でカウントダウン、ニュー・イヤーを迎えた。
そして厳かな日本のお正月と、ゆりの誕生日を迎えた。めでたし、めでたし。
本当は私達家族と両親とで、ハワイでカウントダウンの筈だったのだが、こうして皆揃って成田でカウントダウンを迎えるというのも滅多に無い事、これもまた良い思い出になる事だろう。
海外でなく成田で過ごすお正月も良かったかもしれません。