3、 「まーちゃま」ご対面
シンガポールは初めての旅行だったので、久々にツアーを利用して、市内観光をした。といってもツアーに無料で付いていたのだ。行きたくもない土産物店に連れこまれるのが嫌で、あまり自分から申し込んでまでは利用したことはなかったけれど、暑い中を歩かなくてもすんで楽チンだったし、このガイドさんは面白い方なので参加して良かったかなと思った。
バスが走り出し「つぎはまーちゃま見るよ。まーちゃま知ってるでしょ、そう、皆さんの知っているマーライオンよ。とてもかわいいよ。マリーナエリアのほうにあって、ここから近いよ。まーちゃまは大きいのと小さいのと2つあって、他にもシンガポールにあるよ。どこだと思いますか」
誰も解らないのか返事をしなかったら「まーちゃまは、セントーサ島にあるよ、あんまり大きくないけどマーライオン像とマーライオンタワーもあるよ。あとは『マント・フェーバー』というところにもあるよ。セントーサ島聞いた事ある?ない?セントーサ島に行かれる方がきっといると思うけど、行ったら是非見てね。夜になるとレーザーショーがあってマーライオンタワーの「まーちゃま」の目から光線が出てとても綺麗よ。、それからアンダーシーワールドも楽しいよ、お勧めよ」とどこか心地よい中国訛りで一生懸命説明してくれた。
15分ばかりで可愛い「まーちゃま」のいる「マーライオンパーク」に到着した。
「まーちゃま」はパークの中ほどに確かに2体あった。大きな「まーちゃま」の背後に小さな「まーちゃま」がかわいらしく。「まーちゃま、可愛い!」思わず口に出してしまった。ゆりも「とっても可愛いね」と大感激。
想像していたよりは大きくなかったけれど、白くて綺麗で、口から水を吹いているその姿は神秘的で、幻想的でもあった。 頭はライオン、体は魚、紀元7世紀にマレーの王子が海中の獅子を追って来たという伝説が、この像の由来になっているらしいが、マラッカ海峡に囲まれた土地柄、このようなドラマチックな伝説が生まれたのかも知れない。
周りは海に囲まれ、マリーナエリアのホテル群や、シェントンウェィの高層ビルが見え、その近代的な背景が妙に「まーちゃま」にマッチして素敵だった。
とにかくとっても可愛くて気にいってしまったので、記念に写真を沢山撮った。日本に帰ってもいつも側にいられるように。
少しでも長く「まーちゃま」と一緒にいたい気分(出来れば連れて帰りたい)だったが、ガイドさんの「そろそろ次に行きます」の言葉で、「まーちゃま」とお別れしなければならなくった。涙、涙。
やっと叶った「まーちゃま」とのご対面、短い時間だったが、感激一杯の一時だった。
「また必ず会いに来るよ、まーちゃま」
つづく
実際の「まーちゃま」は想像以上に可愛く、これを見られただけでもシンガポールに来た甲斐がありました。
シンガポールは絵になる場所が沢山ありそうなので、楽しみにしていて下さい。