瑠璃様と仲間達。
「キャー!!さすが紅!桜斗様そっくり!!!!!
」
そう言ってヨダレを垂らさんばかりにハスハスしているのは私の友達、瑠璃様とその仲間達だ。
大丈夫か。マジで。後ろにいた女の子倒れてるぞ。
「紅!あんたは最高よ!もー、やっぱりあんたに似合うと思ったのよ。」
瑠璃様は私の肩をガクガク揺らしてきた。そりゃーもう肩が外れるんじゃないかってぐらいの力で。
「ちょっ!るっ様っ!はな!痛い!」
ガクガク揺さぶられてるから何言ってんのか分かんなくなったけど、瑠璃様には伝わったようだ。ほっ。
「ごめんごめん。いや、あんたは身長高いし、美少年顔だから、やっぱりそういうの着ると完璧すぎて眩しいわ。何で男として生まれてこなかったのかしら、男だったら完璧私の彼氏にしたのに。」
え~、ずるーい、私も彼女になりたーいとか後ろで言うの止めなさい。
確かに私は今は髪が長いから女に見えるけど、短かったら確かに男にしか見えないな、と自分でも思う。身長も女にしては高すぎる173㎝はあるしな。そう考えると、ゆーは小さいよなー。多分前聞いたときは150ギリギリあるっていってたし、髪も肩につくぐらいのふわふわした髪質だったしな。あー、ゆーは今なにしてんのかな。今日学校で合ったときはお兄ちゃんがウザイとか言ってたけど、大丈夫かな。確かにあのシスコンはうざそうだ。
「紅、あんた顔がニヤニヤしてるわよ。」
え、マジで?
「マジで。」
「何で心の中でも言ってたことわかったの?」
「あんた顔にでてんのよ。分かりやすすぎるわ。」
「う~ん。自分では分かんないな。」
はぁ、瑠璃様は大袈裟にため息をついた。
「まぁいいわ。ところで紅にやってもらいたいことがあんのよ。」
そう言ってニヤッと笑った瑠璃様。私は嫌な予感しかわかなかった。
「あ、ちょっと用事を…」
「待て。」
ぐわしっと肩を肩の骨折れるんじゃないかと思うほどの力で捕まれた。
私は回りの人たちに助けを求めた。
が、
「あ、無駄よ?回りのは全員私の見方だから。」
はい。瑠璃様はそういう人でした。
大人しく私は瑠璃様の話を聞くことにした。