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01話 異世界転生

 

 俺の名前は雨宮拓斗アマミヤタクト30歳。どこにでもいる普通のサラリーマン。今日もいつもと変わらない1日が始まる...と思っていた時、突然通り魔に襲われ気が付けば森の中で目が覚めた。


「どこ?ここ...」


 俺は目を刺すほどのまばゆい太陽を手で覆い隠しながら起き上がった。そこは青々とした木々で覆われた野原だった。


「はっ!!もしかして、俺転生したのか!」

「これが噂の転生...ついに俺にもこの時が...」


 もともと異世界転生の作品が好きで漫画やアニメを見ていた俺はついに自分にもチャンスが来たと少し涙を浮かべながら喜んだ。


「......そういえば、ここから俺は何をすればいいんだ?」


 急に我に返り、今の自分を客観視して考えた。


「とりあえず歩くか...何か情報が欲しい...」


 少しでも現状を知るために、とりあえずまっすぐ歩いてみることにした。しばらく歩くと目の前には大きな湖を発見。俺は嬉しくなり全速力で湖まで走った。

湖を覗いてみると、そこには若干18歳くらいの黒髪の美青年が水面に映っていた。


「これが、俺!?」超かっこいい!!


 俺は嬉しくなり、色々なポーズをきめながら30分以上は自分の顔を見ていた気がする。おっと、いかんいかん、こんなことをしている場合ではない!!とにかく情報、食料、寝る所が欲しい。まずは人が住んでいそうな建物を探すんだ。俺は湖をの先をさらに歩いた。

 

 しばらく歩いていると、キーン、キーンと何か金属がぶつかるような音がする。俺は音のする法へ少しずつ足を進めた。

 

 森を抜けるとそこには背丈ほどの草が多い茂る草原が広がっていた。音がするのはこの先だ。俺は草をかき分けながら音のする方向へとひたすら進んでいった。なんだよこれ...進んだ先で目にしたものは、緑色をした生き物がたがいに剣やこん棒を持って戦っていた。


「こいつらは、もしやゴブリンなのでは!?」

 

 本物のゴブリンを目にした俺は少しテンションが上がった。うぉー!!本物のゴブリンだ!!俺は嬉しくなりついつい立ち上がってしまった。ガサッ。自分の周りの草が鳴る。

 ギロッ。近くにいたゴブリンがこちらの存在に気付いてしまった。


「ま、まずい!見つかった!!」


 さっきまでの興奮はすぐに冷め、いっきに体中から汗が出た。すぐにここから立ち去らなければ、俺は急いでさっきまでいた湖まで逃げようと決めた。が、すぐに足元の草にひっかかり倒れてしまう。


「このままでは殺されてしまう」


 死から逃れる。このことで頭はいっぱいになり、ひっかかった草をほどくことすらも、もたついてしまった。どうしよう、どうしよう。早く逃げないと死ぬかもしれない。このことで頭がいっぱいになっていった。


 すると、突然先ほどまで快晴だった天気が嘘のように曇っていった。そして先のような雨があたり一面降り注いだ。


「うわっ、なんだこの雨」


 目を開けられないほどの雨が降り注いでした。しかしその雨は数分もしないうちに止み、先ほどの快晴に戻っていった。放心状態の俺はふと我に返る。先ほどまで聞こえていた、戦闘の音が嘘のように静かだ。

 そういえば、さっきゴブリンに見つかったが襲ってこないぞ。足に絡まった草をほどきながら、もう一度ゴブリン達のようすを見に行くことにした。


 もう一度草をかき分け先ほどの現場に戻るとそこには、ゴブリンが大勢倒れていた。なんだ、どういうことだ。もしかして、さっきの雨が原因なのか?

 何が起こったのかまったく分からずに、その場でとどまっていると。


「そこで何をしている!!」


 女性の怒った声が聞こえた。草をかき分けてこちらに来ている。まずい、逃げないと。俺は後ずさりしようとした時、また足元の草にひっかかり、大きく尻餅を付いた。


「痛って~!!ここに来てから、いいこと1つも無いよ」


 半泣きになりながら、起き上がろうとした。


「そこを動くな!!」


 足元にしゅっとした足が見えた。俺はふと顔を見上げると、そこには金髪で耳の長い綺麗な女性が弓を構えながらこちらを睨んでいた。



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