電子の嵐、第三の暴走ロボット(後編)
第三章:人類
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爆発の衝撃が残る廃墟に、機械のうなり声が響き渡る。
“Bors”は傷つきながらも、まだ立ち上がっていた。
「ここからが本番だ」
カナメが無表情で剣を構える。だが、その刃には依然として電流が走り、油断できない状態だ。
ユウトは銃を再び手動で構え、慎重に狙いを定める。
「狙いは手動……この距離なら何とかなる!」
“Bors”は巨大な腕を振り上げ、周囲の空間を震わせる強力な電磁波攻撃を放つ。
電気が空気を裂き、地面がひび割れた。
カナメはその衝撃に耐えながらも、鋭く距離を詰める。
「お前の動きを封じる!」
剣が火花を散らしながら“Bors”の装甲に叩きつけられる。
しかし電流のショックがカナメの腕に走り、彼は一瞬手を止めた。
「くそ……!」
ユウトは咄嗟に近くの鉄骨を銃で撃ち抜き、倒れてきた鉄骨を“Bors”の視界に落とす。
「動きを止めろ!」
カナメは隙を見て、再び剣を振るい、装甲の薄い部分を狙った。
刃が深く食い込み、ロボットの動きがさらに鈍くなる。
「あと少しだ!」ユウトは声を上げ、銃弾を連射する。
“Bors”のシステムが徐々にダウンしていくのを感じ取った。
最後の一撃。カナメは溜めた力を込めて斬りかかる。
雷のような電撃が剣に走り、痛みをこらえながらも刃を深く突き立てた。
“Bors”は轟音と共に崩れ落ち、動きを完全に止めた。
「ああ、でも一歩進んだだけだ」
カナメは無表情のまま剣を納めた。
二人は疲れを感じながらも、次なる戦いへの覚悟を胸に歩み始めた。
空を取り戻す旅は、まだ終わらない。
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