表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/14

電子の嵐、第三の暴走ロボット

第三章:人類


___________________________________

===================================

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


男は、自分たちの拠点の位置や周辺の危険について詳しく教えてくれた。

「俺たちが襲った悪党は、あくまで雑魚。もっとヤバい連中がいるってことだ」


俺は銃をしっかり握りしめ、カナメは無表情で静かに頷く。

「この先も気を抜けないってことだな」


協力者は、物資と情報を交換しながら、俺たちを手伝うことを約束してくれた。

その約束が少しだけ、暗い廃墟の中に光をもたらすように感じた。


だが、俺の胸の奥にはまだ不安が渦巻いていた。

“暴走ロボット”と呼ばれる存在、そして“鍵”が何を意味するのか。


「ここから先、何が待っているんだろうな……」


カナメはそれに答えず、ただ前を見据えて歩き出した。

俺は銃を肩にかけ、そっと彼の背中を追いかけた。


廃墟の奥に響く機械音。

そこに潜むのは、13体の暴走ロボットの中でも異彩を放つ【D-15 “Dagonet”】。

二人はまだそのことは知らないが、カナメとユウトはその異様な気配を感じ取っていた。


「奴の電磁波攻撃には注意しろ。銃の電子照準が使えなくなる」

カナメの冷静な声に、ユウトは緊張で手が少し震えた。

頼れる相棒のアサルトライフルだが、狙いを定める電子照準が狂えば命中率は大きく落ちる。


目の前に姿を現した“Bors”。

その巨体は錆びついた鋼鉄の塊のようで、無数の赤いセンサーが光る。

一瞬、異様な熱を感じながらも、機械特有の冷たい空気が辺りを支配した。


“Bors”が体内から電磁波を放ち始めると、ユウトの銃の電子機器が一斉に狂いだした。

レーザーサイトが消え、電子スコープが乱れる。


「くそ……レーザーサイトもスコープも全滅だ!」

ユウトは慌てて銃を手動で構え直すが、狙いはブレている。


カナメは剣を抜き、その刃に走る電流の感触にわずかに眉をひそめた。

「……問題ない」


振りかぶって斬りかかるが、電流のショックが手にビリビリと響き、身体が跳ね返されたような感覚に襲われる。


“Bors”が繰り出す攻撃は鈍重ながらも一撃必殺の威力を持ち、二人は押し戻されていった。


「動きを封じるためには、狙いを絞らないと」

カナメの声は冷静だが、その目は確かな緊張を帯びている。


ユウトは距離を保ちつつ、手榴弾を取り出す。

「これで一気に仕留める!」


手榴弾を投げ込むと爆発が起き、ロボットの脚部に大きなダメージを与えた。

“Bors”の動きが一瞬鈍る。


だが、それは長くは続かなかった。


「気を抜くな……奴はただの装甲の塊じゃない」

カナメの警告が響く。

二人の戦いは、まだ始まったばかりだった。


___________________________________

===================================

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ