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灼ける鉄、昼の戦場(後編)

第二章:灼ける鉄、昼の戦場


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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


熱波が少し弱まった一瞬。

カナメが深呼吸をして、目を閉じる。

その表情はいつもの無表情とは違った。

ほんのわずかだけど、戦いに懸ける覚悟が滲んでいた。


「ここで決める」


そう呟いて、剣を握り直す。

俺はすぐ後ろで、アサルトライフルの銃口を向けたまま息を殺した。


「いけ」


カナメが低く唸りを上げながら、熱波の届かないギリギリの距離まで駆け寄る。

その刹那、機体が高熱の熱波を放った。


「っ……!」


カナメの腕が焼けて、彼の動きが一瞬止まる。

それでも、彼は堪えた。

ただ、その一瞬が命取りになるかもしれなかった。


「負けんなよ……!」


俺は拳を握り締めて、銃弾を乱射しながらカナメの背中を守った。


「あと少し……!」


カナメは汗を流しながら、剣を振り抜く。

金属の音が辺りに響き渡り、巨大な機体の装甲を深く斬り裂いた。


「やった……!」


機体がついにバランスを崩し、ゆっくりと倒れ込んだ。

爆発音と共に、熱波も消え去る。


「動かねぇ……か?」


カナメが剣を引き抜き、胸部の装甲をこじ開けた。

中には、薄く光るパーツが収まっている。


「これで……2本目か」


俺は息を整えながらつぶやく。


「あと何本集めればいいんだろうな」


カナメは無表情のまま、ゆっくり頷いた。


灰色の空の下で、俺たちはまた歩き出す。

失われた空を取り戻すため、まだまだ旅は続く。

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