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両隣の住人

第24回新風舎出版賞、3次審査落選作品(笑)

 トーストが出来上がると、それを皿の上に乗せてキッチンから部屋へと移動した。部屋には、昨日洗濯して部屋干した洗濯物が広がっていた。昨日の夜も雨が降っていて、ベランダに干す事が出来なかったからだ。洗濯物の乾き具合を調べると、なんとか乾いているようだった―


 洗濯物をベランダに干す際に、両隣りの住人も洗濯物を干していたので、何気なく、あくまでも何気なく、チラっと、あくまでもチラっと見ると、両隣り共に思いっきり野郎のトランクスが干していやがったので、とりあえず性別だけは確認が出来た。と同時に、お隣さんと恋におちるという昼ドラの様なシナリオは崩れていった。しかし、女性の中には、カムフラージュの為に男性用の下着を干している人もいるらしく、そうだ、そうに違いないと、崩れたシナリオを積み直すポジティブな自分もいた。

続く...

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