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11:彼女の思い3
仕事場では、君を感じることがほとんどできない。
彼からのLineを見ても、あまり幸福を感じることができないので、Lineは家に帰ってから貯めてみることにしている。
はあ
彼が、仕事をさぼっている姿が見えた。上司として彼を叱らなければいけない。
「何を見てるんですか、佐藤君」
「あ――」
こういった社用PCは、会社のシステム課が確認することができるようになっている。それを知らずに一体なにを見ていたのか。もし変なサイトなど見ていたら減給ものだろう。
マウスを奪い、何を見ていたか念のため確認をする。
(え――!?)
マウスを触った瞬間、君の存在をとても感じることができた。
(うそ……携帯よりも凄いかも)
こんなところに君を強く感じれる場所があったなんて……
「……こういうことは社用PCでやらないように」
「はい、すいません……」
彼を叱りつつ、私の心境はそれどころではなかった。昼休みになり社員が全員、外に外食へ向かった。
その隙を見逃さず、私は彼のPCを触る。
「あ――!」
それはとても幸福で満たされた時間だった。