衛星都市から…… 友、来る!?
お待たせしました……
次も不定期になると思います。
すみませんm(_ _)m
「これで少しは…… ましになったかな?」
改修を終えたフェアリエの前で、まだ小人化したままのカナエが呟くと…… 作業を終えたユメが応える。
「強化装甲のGパラディンをベースにして、補助動力付きの追加装甲に各装甲にも追加のマナバッテリー、さらに許容量が高い外付け魔力タンクが2機…… これでダメなら動力部をそう取っ替えしか無いわね」
「あくまで仮の改修だからね。例えるなら…… フェアリエ強襲装甲装備って感じかな? 根本的な燃費の悪さを改善するには、まだちょっとねぇ……」
「やはり素材の問題?」
「それもだけど…… 夢で見たフェアリエと細かな違いがあるのが問題かな? サイズや駆動部などの可動データ不足で何処を改善するべきか、まだ予測がつかない段階なんだよね…… せめて、実動した同系統の機体があれば良かったんだけど……」
「フェアリエの同系統機か……【ブレイブ】か【ウィザード】の事?」
「その2機なら…… ウィザードかな? たぶん、ブレイブは実動していないと思うし……」
「どうしたの?」
「いや…… フェアリエのサイズからして、ブレイブ…… ひょっとして製造…… されてない可能性が…… あるかも?」
「マジで?」
「あくまで可能性だけど…… ね?」
「あ~…… ありえそうでこわい! もし、そうだったら…… どうするの?」
「その時は…… もちろん」
「もちろん?」
「私達で作るでしょ?」
「だよね! 作るよね!」
「とうぜん! だからこそ、先ずはウィザードを見付けないと……」
『マスター、レーダーに反応がありました。この宙域に迫る艦が複数います』
「この異常重力宙域に複数の艦って……」
『攻撃のエネルギーを感知、戦闘行為が行われている様です。データを検証…… どうやら、1隻の艦が追われているみたいですね』
「セバスチャン、近くの擬装隕石群を動かして」
「擬装隕石群? どうするの?」
「ちょっとねぇ~♪ 予感がするの」
「予感?」
「そう、素敵な予感♪」
そう言ってカナエは、擬装隕石群にセットした転移ゲートを起動した。
・
・
・
「だあ~! もう、しつこい!」
フル加速中の小型輸送宇宙船の周囲を飛び回りながら、宇宙戦仕様のブースターユニットを付けた量産機神ポーンのカスタム機のコックピットで中……
ターニャは、追撃の宇宙海賊達の機神に、照準を合わせながら叫ぶ。
『ターニャさん! このままだとエネルギーが持ちません!』
衛星都市でマリーを助ける事にしたターニャは、自分が使用している小型の輸送宇宙船にマリー達を乗せて、衛星都市を出港したのだが……
宇宙には海賊達が待ち構えていた。
「くっ、こっちもブースターのエネルギー残量がヤバイ…… な!?」
マリーからの通信に応えながら海賊機神を射つターニャの目に、宇宙海賊達の母艦が見えた。
「中型の高速戦闘型宇宙戦艦が3隻だなんて…… なんで宇宙海賊やってんのよ!?」
『ターニャさん…… ありがとうございました。私達を降ろして、逃げて下さい』
「冗談! 子供が自己犠牲なんて生意気よ。そうゆうのは…… 大人の仕事って、決まってんのよ!(って、いきがってみたけど…… マリー達を逃がせるかも微妙ね)でも…… やるしかって? 外部からの通信…… まさか、海賊から?…… これって、この宙域の位置情報…… 此処に行けて事かしら?」
迫り来る敵機を迎撃しながら、突然の通信に戸惑うターニャだったが……
「迷う暇も無いわね…… 送信者は〝妖精〟? マリー、進路変更よ。異常重力宙域に逃げるわよ!」
『は、はい! 進路変更します!』
海賊の母艦から飛び出す機神の数に、ターニャは謎の通信の情報を信じる事にした。




