カオスストーンの真実…… 新生する破壊と混沌!?
(ここは…… ジノさんの中? でも…… この感じは……)
ジノの身体の中の〝カオスストーン〟の中で……
カナエは、不思議な力の中にいた。
(これは……〝神化〟の時に感じた…… 神々の神力?)
カナエは、ゲームの時に注がれた神々の力が流れているのを感じた。
『来たか……〝混沌神〟……』
「あ、あなた方は……〝最高神〟様達!? な、何故?」
『待っていたの…… 邪悪な者を討つ為に…… 新たな神になる者達を……』
「待っていた?」
『我等は……』
『残影……』
『我等は……』
『その世界に……』
『存在しない……』
『邪悪な者達が……』
『我等の力を……』
『奪うからだ……』
『我等の力を……』
『悪用されぬ為……』
『我等は……』
『違う次元に移った……』
「次元を…… だから、神々の存在を感じ無いの?」
『邪悪な者達は……』
『我等の力を個別に奪う……』
『故に……』
『混ざり合う神力を持つ神でしか……』
『あの者達に……』
『勝てぬ……』
『だから、我等は……』
『『『『『『『『『待っていたのだ』』』』』』』』』
「私を?」
『我等の力を結晶化すれば……』
『奴等は、悪用する……』
『それを利用して……』
『奴等に〝破壊神〟を誕生させる事にした……』
『破壊神以外の犠牲者達の魂は……』
『我等が保護した……』
『邪悪な者達が討たれた時に……』
『新たな生命に生まれ変わらせる……』
『我等にできるのは……』
『ここまで……』
『あとは……』
『託す……』
『新たなる……』
『神達に……』
「あっ! ちょっ、待っ……」
最高神達の影が消えると、一人の少女が現れた。
「あなた…… ベル?」
「べる? あなたは…… だぁれ?」
「私? 私は…… カナエ。あなたとあの人を助けに来たの」
「わたしを…… もう苦しまなくて良いの?」
「ええ…… あなたは、未来を選ぶ事ができる。このまま解放されるか…… それとも……」
「わたしは……」
少女のベルチェは…… 決意した顔でカナエの手を掴んだ。
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「ぐっ、があ!」
「あるじ!?」
「呪いから解放された反動かしら…… 獣呀、デンライ君を守るわよ!」
「り、りょうかい!」
「おのれ…… 獣王と実験体を逃がすな!」
イデアが増援を呼ぶ召喚魔法陣を展開した。
「くっ、あの数…… ちょっとヤバイかも」
召喚魔法陣から現れる帝国の強化兵の数に、ユメが焦り始めるが……
「カオス……」
「フェアリー……」
「「ハリケーン!!」」
「「「!?」」」
二つの竜巻が帝国の強化兵軍を飲み込んだ!
「な、何者だ!」
強化兵軍を吹き飛ばした竜巻が消えると……
仮面のヒーローと〝ヒロイン〟が立っていた!




