ヒーローと妖精が出会う時…… その時、不思議な事が起こった!?
「でも、どうするの! 此処からジノさん達の処に行くには…… 間に合わないわよ!」
ユメの言葉に…… カナエも考え込む。
(な、何か…… 何か方法が…… 方法があるはず…… この感じは…… フェアリエ? 呼んでいるの?)
「私…… これって……」
「私、獣呀…… 行くよ……」
カナエは、ユメと獣呀を連れて…… 格納庫に急いだ。
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ドガ!
暴走する獣王デンライの猛攻に…… 吹き飛ばされたジノは、壁を突き破って柱に叩き付けられる!
「ぐっ、がはぁ!(こいつは…… ヤバイなぁ…… 俺の悪運もここまでだな……)だが…… てめぇ等の目的だけでも…… 潰させてもらうぞ!」
暴走状態のデンライと戦い続けていたジノは、自分の身体の限界が近い事を感じ取っていた。
「ぐぅ……(長時間変身し過ぎたか…… 俺の中で、力が…… 暴れ出している……)ふぅ…… 覚悟の時だな……」
自分の身体の中で…… カオスストーンの力が暴れ出しているのを感じ取って、ジノが仁王立ちで構える。
「さあ…… 獣王。(悪いが…… あの世とやらまで付き合ってもらうぜ……)我が命を賭けて…… 貴様等の野望を砕く!」
『ガアァァァァァ!?』
デンライの攻撃を肉を斬らせて、ジノが組み合うと……
「吹き飛『『だめぇぇぇ!!!』』!?」
身体の中で暴れだしたカオスストーンの力を使い、自爆しようとしたジノの前に…… 突如、光の柱が現れた!?
「させません! 私、獣呀、お願い!」
その光の柱から機神が現れ、カナエとユメが飛び出した。
「まかされよ! このばかあるじがぁぁぁ!!!」
手を大剣の刀身に変えた獣呀が、刀身の腹で…… デンライを思い切り殴った!
『ごぶあ!?』
その時に、デンライの腰からユメが呪いのベルトを奪い取る!
「私!」
そのベルトをカナエに向かい、ユメが全力で投げる。
「【ベルチェ】!?」
そのベルトを見て、カナエが驚きの声を上げるが……
「なら…… 行くよ! ベル!!」
「なあ!?」
そのベルトを握り締めたカナエが…… ジノに飛び込む!
「ちょっ、まっ、うお!?」
自分に向かって飛び込んで来る少女の姿に、ジノが焦る!
「ジノさん!」
「な!? 俺の名を……」
「あなたは…… 私達が絶対に助ける!」
「えっ!?」
カナエがジノの中のカオスストーンに向かい…… 飛び込んだ!
「なに!?」
目の前の少女が自分の中に消える……
そんな不思議な光景を見ながら、ジノは……
(な…… 何だ…… 暖かい…… この感覚は?)
ジノの姿は…… カナエの夢の中の仮面のヒーローの姿に変わっていた。
その腰には、呪いが解かれたベルチェが光りを放っていた。




