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レアリティ上昇チケット(良い物が出るとは言っていない)

「お召し物はこちらで洗濯して後程お部屋にお届けします。滞在の間はこちらのチュニックをご利用ください。それでは、ごゆるりと」


案内されたのは異様に広い浴場だった。広いだけじゃなくて深い部分もあるからヨーキも使ってるのかもしれない。

竜神山脈のありがたーい温泉を引いてきているらしく、かすかに魔力を帯びているそうだ。

もしやと思い、10分程入浴してからスマホを見ると魔力残量が5伸びている。

その後に計測してみてわかったけど、湯につかってないときは20分に1程度の伸びだけど、入浴していれば2分に1程度のびるみたいだ。


のぼせる直前まで浸かっては出てを繰り返し、心配されたサーシャさんに声をかけられるまで居続けて、合計で13程増やせた。これからの日課だなこりゃ。


------


入浴前に渡された真っ白なチュニックは、ほんのり冷たくて妙に着心地がいい。

これも魔道具の類なのかもなあ。手触りもよくわからん素材だ、なんて思いながら妙に広い廊下を歩き部屋まで案内された。

風呂までも歩かされたし、転移を使えるのはヨーキだけなのかね。



「部屋間違ってません……?」


「ヨーキ様のお客様ですので、こちらで相違有りません。お荷物もこちらに運び込んでおります。室内の品はお好きにご使用ください」


案内された部屋、いや広間はちょっとした家ってくらい広かった。天井も嫌に高い。

ベッドもでかいな、4畳半くらいありそうだ。

招待客ドラゴンを想定してないかこれ……?


「御用の際には部屋のベルを鳴らして頂ければ巫女が参ります。それと、夕食まで暫くお時間がありますので、必要であればお茶をご用意いたしますが如何しましょうか」


空腹でお茶……?お菓子の用意をするって意味かな。

まあ、おいしい棒で結構腹は膨れてるし今はいいか。


「いえ、大丈夫です。ありがとう、ええと、サーシャさん」


「お気になさらずに。それでは、また夕食の際にお呼びいたします」



さて、魔力残量は今は16。回せるガチャは1回だけだ。

本来なら11連できるようになるのを待つべきだけど。



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レアリティ上昇チケット

次回のガチャのレアリティを1段階上昇させる

1回ガチャ限定

【使用して1回ガチャを回す】【戻る】

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クソレアをヨーキに笑われて、品定めが中断されていたこいつが気になる。

まあ、出てもRがSRになるだけだろうとは思ってはいるんだけれど、とはいえ使ってみたい。

どうせ1回ガチャでしか使えないみたいだし。


「お、ガチャを回すなら呼ばんか。儂も見たいぞ」


「いやー、でも期待は出来な……ヨーキ?」


そこにはマスコット的にデフォルメされたドラゴンが浮いていた。


「おう、いうておらんかったが儂くらいになれば意識の一部を分体として飛ばす事も出来るんじゃ」


ドヤ顔ミニドラゴン。

まあ、デカいときよりは愛嬌があるからいいか。


「何やら失礼な事を考えておらんか」


「イイエメッソウモナイ」


「少しくらいは演技せい……まあ良い、はようまわそうぞ」


ガチャ気にいったんかね。

しかし、いいタイミングできたなあ。


「いや、まわすけどさ、よくガチャするってわかったね。」


「カツヤはガチャを回そうとすると邪悪な気配が出るからのう。それはまあよい、そのチケットを使うとより良い物が手に入るわけじゃな」


え、そんなもん出してたのか俺。なんかやだなあ、運気下がりそう。


「ま、まあ回すときはちゃんと呼ぶよ。取り合えず使用してガチャっと。」


まあせっかくだ、すげーもの引いてドヤ顔しかえそう。


ヨーキの炎演出は金で終わりか……これは期待できない。


【スーパーレア!竜神山脈のおいしい水】



……は?



え、それレア枠だろ。

一応アイテムボックスを確認すると、おいしい水の項目が二つに増えている。


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竜神山脈のおいしい水

竜神山脈から湧き出た水

特選

残数50。

【すべて取り出す】【1袋取り出す】【戻る】

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手抜きかよぉー!!


あー、そうか、そういうことね。

引いた物自体のレアリティが1段階あがるだけなのね。


こんなことなら魔力貯めて11連まわしてりゃよかった……


「……あー、まあ気を落とすでない。どれ、儂が見てやろうぞ」


俺の落ち込む気配を察してか、ヨーキがちょっと優しい声色で話しかけてくる。

隠された効果とか有るといいなあ。


「うむ……ほんのり含んでいる魔力が増えている……ようじゃのう」


「そっか……」


うん、もういいや、ふて寝しよう。



バカでかいベッドの寝心地がすごくよかったのは救いだった。

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