マクロスF
なんで、今この作品って事だけどたまに古い作品にも触れている。実は星間飛行を思い出して久しぶりに聞いたらアニメを思い出したと。私はあんまり評価高くない。だが当時と価値観が微妙に変わってきてる。文学実写を含めた傑作病にかかっていたと思う。今でもやっぱすごく高い評価にはし無いけど、アニメとしてはこれ傑作だと思う。
よくまあこんないろんなジャンルを見て私はアニメ漫画の独自の良さを感じ取れると不思議にはなる。しかもそこで音楽や絵だと思う。実際星間飛行がとても重要なのだが、それでもそれらを纏めてるのは物語になる。
この監督あんまり力が無いと思う。なんというかどのジャンルでもこの人は活躍できるそういったものを宮崎監督に感じる。だがアニメという特化したものなら力が発揮できる。と言うかアニメしか無理だと思う。漫画でさえ無理なんだ。この程度じゃ漫画じゃ通用し無い。それだけ動画と音楽の持つ力に頼っている。
だが、それで終ったらシンプルな誰でもする評価になってしまう。あくまで漫画と較べてで、それは漫画も同様な狂気を持ってるため通用し無いんだ。それでも、より滅茶苦茶でも、なんとかなるのが動画と音楽の力になる。それは単純に補ってるわけじゃない。より馬鹿げたものを作れるって話になる。
それを分かりやすくエロと笑いと言うもので作ったのがアクエリオンになると思う。だがあれは分かり安すぎて駄目だ。分かりにくいからこそマクロスFはすごいんだ。大真面目にすごい馬鹿なものを作ってるから。
漫画もそうだが、リアルに対する自然な感覚、それを忘れさせて楽しませてくれる。それはリアリズムって物とかなり違うものじゃないか?いやむしろそれを壊すからこその面白さがある。必ずしもリアリズムが無いと言うわけじゃない。所詮は物語に絵がついてるだけなので、演出と言う事で整えればそれも出来る。
だが敢えてやらない。それは多分ツッコミ待ちのボケのようなものに似てると思う。段々分かってくると思う。宮崎と河森の違いとなる。河森監督と言うのは、アニメ以外じゃ多分使い物にならない。リアルの自然さと言う突っ込みの常識ラインを捨て去った時初めて見える物語を書いてくる。
ただ、このマクロスFこそ完成形だと思うが、この原型はすでに80年代に創っていた点はクリエテイィブって点でどんなジャンルでも通用する先見性って天才性がある。じゃ何故私が力不足だと感じるかといえば、マクロスしか作れないんだろうなと見えるから。どんな先見性があっても、ずっと同じものを創る事しか出来ないワンパターンさがある。
もちろんそうじゃない、ただこの奇跡のバランスで作ってしまう人なら他の作品では下らないゴミっぽさが多分目立つと思う。実際いろいろ見たが大体耐えられなくて切ってしまう作品が多い。唯一見れたのがアクエリオンだけが、当時は同様な評価だったが今だとマクロスFと較べるとだめだなと感じる。
このマクロスFが最後のぎりぎりだったのは、ロボット物の衰退がある。河森監督の良さは出鱈目とも言えるぐちゃぐちゃな材料を使った糞にしか見えない料理みたいなものをこれ食えるっていわせる点だと思う。その点ロボットは必須だと思う。この乱雑さや出鱈目さカオスをつく出すために必須となる。
マクロスが出た当初は重要な要素だったのに、今の時代は駄目だと思う。この近年にまだガンダムSEEDのヒットがあるためマクロスFの時代も絡んだ成功は奇跡的だと思う。
ただ、ロボットだけが時代の要請じゃない。何故80年代の作品が00年代に傑作だと思えるかと言うと、アニメがアニメ特化の面白さを表現するのに映像の進化や視聴者の成長が必要だったと見ている。初代マクロス詳細に知ってるわけじゃないが、どうもFとは雰囲気が違う。時代がなんというか馬鹿っぽいオタクののりが足りないんだ。
今でも陰キャとして思われるオタクだが、私は今のオタクはそれほどとは思わない。オタクって枠の中だけだが馬鹿っぽいんだ。見比べればすぐ時代感の違いが感じ取れると思う。物語が古臭いわけじゃない、今でも実写でコメディじゃ無いから当たり前にある空気感で、アニメでもそれは作れるし、宮崎監督なら多分20年間それを買えずに作れると思う。
根本的な所でナウシカも千と千尋も変わらないと思う。だがマクロスは違う。
他のジャンルでは見る事が出来ない、ヒット作って意味で、アニメしか作れない監督だが、稀有な能力の持ち主だと思う。