誤解氷解
独楽犬、やっちまったなぁ!ってだけの話
深海「というか、なんだい?この題名は?」
神楽「前回のことを覚えているかい?」
深海「と、言うと」
>深海「これだと、<翔雀>型空母の方が<大和>型戦艦よりデカイように読める。
> しかし、実際のデータを見ると<大和>の方がデカイじゃないか!」
>神楽「あぁ、それは作者の勘違い」
>深海「え?」
>神楽「だから、作者の勘違い」
>深海「…」
>神楽「詳しい事は次回に譲るとして、今日はここまで。あと本編は修正しておくからね」
1.勘違いその1
神楽「というわけで詳しく語ろうじゃないか!」
深海「…」
深海「いいだろう。で、なにを勘違いしたんだい?」
神楽「では、早速、作者が登場!」
独楽犬「はい。作者です」
深海「で、なにを勘違いしたんだい?」
独楽犬「戦艦<大和>の排水量を4万6000tだと勘違いしてました」
深海・神楽「……」
深海「やっちまったな」
神楽「やっちゃったね」
独楽犬「はい、やってしまいました」
深海「架空戦記書きが大和を間違いちゃ」
神楽「致命的ですね」
深海「なるほど。4万t級の戦艦だと思っていたらなら、5万t級空母の方がデカイ、と書いたのも頷ける。ところで、勘違いその1ってなんだい?」
神楽「決まっているでしょう?勘違いその2があるの」
2.勘違いその2
神楽「さて次の勘違いはこれよ」
独楽犬「はい。ポーランドです。今はだいたい修正しましたが、それまでソ連構成国としてポーランド社会主義共和国があることになっていました」
深海「ボイツェフ・トゥルクは元々ポーランド第1書記だったね。今はウクライナ第1書記になっているけど」
神楽「どういうことなのかしら?」
独楽犬「ドイツ、ソ連のポーランド侵攻後にソ連占領地域がウクライナ、ベラルーシに併合されたことを知りませんでした」
深海「やっちまったな」
神楽「やっちゃったね」
独楽犬「はい。やってしまいました。なんか、独ソのポーランドの侵攻後に分割されたけど独ソ戦を経て戦後に元通りに復活、みたいなイメージでした」
神楽「ソ連が一度奪った領土を返すわけない(注1)でしょうに」
深海「オーデル・ナイセ線(注2)とかもよく分かってなかったわけだな」
独楽犬「お恥ずかしい話ですが、そういうことになります。しかし調べてみると、ソ連が奪った領土は元々はロシアからポーランドが奪った領土なんですよね」
神楽「まぁポーランド=ソビエト戦争(注3)の戦利品だもんね。でもそれ言い出したらポーランド分割によってロシアが奪った領土…」
深海「はい。それまで」
独楽犬「改めて調べてみるとポーランド領土の変遷って、いろいろと複雑なんですね」
神楽「まぁヨーロッパだし」
深海「ヨーロッパだからしかたがない」
深海「というか、こんなことのために1部を費やすわけ?」
神楽「大丈夫。下におまけを用意しておいたから」
<Z91>型防空駆逐艦
全長:140m
排水量:5500t(基準)/7000t(満載)
最高速力:30kt
機関:ガスタービン×2 ディーゼル×2
武装
127ミリ単装速射砲×1
GSS-N-7<スチレットヒール>/Hs401<レーゲン>艦対艦ミサイル4連装発射機×2
8連装VLS×4(9M317<イーゲル>対空ミサイル32発)
533ミリ連装短魚雷発射管×2
RBU-1000対潜ロケット6連装発射機×2
複合CIWS<シュピルヴュルフェル>(37ミリ機関砲・4連GSA-22<グース>/<プッペ>対空ミサイル)×2
ヘリコプター×1
東独海軍が建造した最新鋭の防空艦で、ソ連の開発した<ヨーシュ>対空ミサイルシステムを導入している。<イーゲル>は<ヨーシュ>のロシア語読みである。射撃管制には東ドイツ国産の多目的フェイズド・アレイ・レーダーが使われていて、同時に多目標に対して攻撃を行なう事が可能である。西側では東独版イージスとも呼ばれる。
今後、東独海軍の中枢として数隻建造されると思われる。
深海「東独版イージスですか」
神楽「第2部その1に登場した艦ね。本編では大活躍する予定よ」
深海「GSSとかGSAとかはやっぱりNATOコード?」
神楽「そう。DoD識別番号とNATOコードネームだね」
<シェパード>級フリゲート
全長:151m
排水量:3500t(基準)/5400t(満載)
最高速力:30kt/h
機関:ガスタービン×2 一軸推進
武装
OTOメララ76ミリ単装速射砲×1
<ハープーン>対艦ミサイル4連装発射機×2
Mk41VLS32セル(<シースパロー>対空ミサイル・<シーランス>対潜ミサイル)
20ミリCIWS Mk15<ファランクス>×2
3連装短魚雷発射管×2
ヘリコプター×2
<シェパード>級はアメリカ海軍がノックス級フリゲートの後継として建造した対潜フリゲートである。排水量は5000tに達し、他国の駆逐艦並の船体を持つ。またステルス性を考慮した設計がなされ、マストの形状がそれまでのラティスマストから平面構成ステルス型に変わっている。
アメリカのフリゲートとしては初めてVLSを装備し、シースパロー短距離対空ミサイルおよびシーランス対潜ミサイルを合計で32発装備する。また1999年から発展型シースパローESSMの配備が始まり、同ミサイルはVLS1セルに4発を装填できる。
遠距離に潜む潜水艦を掃討するためにシーホーク対潜ヘリコプターを2機搭載しており、中距離用のシーランスミサイル、短距離用の短魚雷とあわせて三段構えの濃密な対潜能力を有す他、最大射程が50km程度になるESSMの搭載により防空能力についてもミサイルフリゲートであるO・H・ペリー級に比べても遜色ないものになっている。
<シェパード>級の艦名はある海軍士官曰く“海軍軍人が戦争しか能のないマヌケではないことを証明した者”から採られていてる。
艦番号 艦名 就役年
FF1098 シェパード /1996
FF1099 グレン /1997
FF1100 カーペンター /1997
FF1101 シラー /1997
FF1102 コンラッド /1998
FF1103 アームストロング /1998
FF1104 ラヴェル /1998
FF1105 ゴードン /1998
FF1106 サーナン /1999
FF1107 ビーン /1999
FF1108 ヘイズ /1999
FF1109 ミッチェル /1999
FF1110 マッティングリー /2000
FF1111 エヴァンス /2000
FF1112 クロスフィールド /2000年10月就役予定
FF1113 リチャード・E・バード /2000年12月就役予定
深海「このデカさでフリゲートですか。自衛隊なら普通にDDクラスじゃん」
神楽「駆逐艦と言えば満載8000tクラスを言うんですよ。米軍的には。ちゃんと一軸推進だし」
注1―ソ連が一度奪った領土を返すわけない―
実は少し返ってきている。ヴャウィストク周辺が戦後はポーランド領に戻っている。
注2―オーデル・ナイセ線―
現在のドイツ・ポーランド国境の国境線。オーデル川とその支流ナイセ川に沿って引かれている。ソ連がポーランド侵攻によって得た領土の引き換えとしてオーデル・ナイセ線以東のドイツ領土をポーランドに編入した。1970年に西ドイツがポーランドと国交を結んだ際に西ドイツがオーデル・ナイセ線を承認したため確定した。
注3―ポーランド=ソビエト戦争―
1919年から1921年にかけてポーランドとソビエトが戦った戦争。戦局はポーランド優勢に進み、1921年3月18日にリガ条約が結ばれ、ポーランドはソビエトから多くの領土を獲得した。
(改訂 2012/3/23)
実在の人物の名前をカット
(2016/1/10)
一部の表現を削除