謎のアフロの男
始めて投稿いたしました。10年後の未来が舞台となっており、今問題となっている消費税増税や地球温暖化などに向き合う話となっておりますが、そんな重苦しい話ではありません。ぜひ読んでください!感想やアドバイスをお待ちしています。
目覚めると、アフロで白衣を着た男が顔を覗いてきた。顔的に30代だろうか....。それにしてもぶっきらぼうな顔をしている。
しかし、俺が話しかけようとするとそのぶっきらぼうな顔立ちがまるで別人と思うくらい、目を細め口角をあげ嬉しそうな笑顔で言う。
「ようやくお目覚めになりましたか。石井様。」
ハッ?待て待て。状況が全く理解できない。石井様?誰だ?俺は佐々木だ。1文字もあっていないじゃないか。
「あの、人違いですよ。俺は石井じゃなくて、佐々木なんですが....」
アフロは一瞬驚いたが、すぐに普段の顔とギャップがありすぎるあの笑顔に戻った。
「まあ、無理もないですね。10年も眠っていたんですから。すぐに慣れますよ。」
俺は必死に人違いだと訴えるが、信じる気配がない。
「そんなことより、石井様。あなたには早く、反政府のリーダーとして、指揮をとっていただかないと。」
ダメだ、眠っていた10年分の頭をフル回転するが、理解が出来ない。そんな俺を差し置いて、アフロは言う。
「分かりました。期限は1ヵ月。それまでに記憶が戻らなかったら、違う人をリーダーとします。まあ、それだと日本はこのまま破滅の道を進むだけですがね...」
アフロは意味深な言葉を残して、病室を後にした。
はぁ、俺はこの先どうなんだろ...