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化け玉  作者: 津嶋朋靖


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89 青竜神社 

  ボタンは周囲を見回す。

ボタン「コザクラ?」

  上を見上げる。

  宙に浮いてるこざくらが賢治を抱きかかえている。


90 空中

  煙状のエクトプラズムに囲まれたまま、こざくらは賢治を抱えている。

こざくら「御神木様。お願いです。賢治君の怪我を治してください」

  白いエクトプラズムが、金色に輝く。

  賢治の傷がみるみる癒えていく。

賢治「ううん」

  賢治が目を覚ます。

賢治「あれ? ここは?」

こざくら「賢治君!! よかった!!」

  こざくらが賢治に抱きつく。

賢治「ちょっと、こざくらちゃん。え!? 僕達、空を飛んでいるの?」

こざくら「これが御神木様の力よ」

賢治「御神木様?」

こざくら「あたしの事忘れないでね」

賢治「それ……どういう事? まるでもう会えないみたいに……」

こざくら「……」

賢治「まさか? 狸だってばれたから? それなら黙ってるよ。この事は誰にも」

こざくら「そうじゃないの。この力を使ってしまったら、あたし……」

賢治「どうなるの? まさか……死ぬの?」

こざくら「……(悲しげに俯く)」

賢治「なんで僕なんかのために、そんな事を」

こざくら「あたしは賢治君に助けられた。今度はあたしが賢治君を助ける番よ」

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