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74 参道(夜)
ワゴン車が止まり狩田と柿崎が降りる。
75 青竜神社
狩田と柿崎が御神木に近寄る。
鞄を地面に置く。
狩田「誰もいないな?」
二人は周囲を見回す。
柿崎「大丈夫だ」
狩田「まだ熊が出たりしないだろうな?」
柿崎「それなら良い物を用意してきた」
狩田「なにを?」
柿崎がゴルフバッグを地面に置き開く。
中に狩猟用空気銃が入ってる。
狩田「おい……それ……本物か?」
柿崎「ああ。俺狩猟免許持ってるんだ」
狩田「でも、ここは禁猟区だぞ。銃声がしたらヤバいぞ」
柿崎「なに。空気銃だから音はしないよ」
狩田「空気銃!? 馬鹿!! 熊相手にそんなもの効くか!!」
柿崎「え!? そうなの? でもこれ、人を殺せる威力があるって……」
狩田「熊と人を一緒にするな。そんなもんしまえ!! さっさと仕事済ませるぞ」
柿崎は鞄から電気ドリルを出す。
御神木の幹にドリルの刃を当てる。
二人の男の背後に巨大な足が立つ。
巨大な棍棒が地面に突き立てられる。
ドン!!
狩田「ん?」
柿崎「なんだ?」
二人は振り返る。
巨大な赤鬼と青鬼が立っている。
赤鬼「ごらぁ!!」
青鬼「悪さしてるのはおめえらか!!」
狩田「ひえええ!!」
柿崎「出たあああ!!」




