表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
化け玉  作者: 津嶋朋靖
11/47

10

21 宮村家・賢治の部屋(翌朝)

  賢治が畳の上で座ったまま寝ている。

  段ボール箱の中でコザクラが目を覚ます。キョロキョロと周囲を見る。

コザクラ「キュン!!(賢治に気が付く)」

  賢治の腕をつついてみる。

  賢治は目を覚まさない。

コザクラМ「そっか。この人間、あたしを助けてくれたんだっけ」

  賢治の腕にある絆創膏を見つける。

コザクラМ「あたし、助けてくれた人に噛みついちゃったんだわ?」

  コザクラは賢治の指先を舐める。

賢治「ん?(目を覚ます)」

  コザクラが指を舐めているのを見る。

賢治「お腹空いたかい?」

  コザクラの目の前に柿を置く。

コザクラ「……?」

賢治「さあ、お食べ」

  コザクラは少しためらってから柿の匂いを嗅ぐ。柿を食べ始める。

  賢治はニッコリ笑ってコザクラを撫ぜる。

  

22 多摩川河川敷

  背の高い草に覆われた河原をハギ、アヤメ、三匹の子狸が、このあたりの狸、ススキと会っている。

ハギ「うちの娘見なかったか?」

ススキ「いや、見かけなかったなあ」

アヤメ「そうですか」

  ハギ、アヤメは悲しく溜息をつく。

  子狸達はすすり泣いている。河原に風が吹き、草叢をさやさやと揺らして流れていく。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ