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日干し

夏の恒例行事があった。


それは日焼けだ。


この時"ギャル"という言葉があったのかは覚えていない。

ただちょっと茶髪で、肌もほんのりと焼けていて、スカートは短め、靴下はラルフローレンの膝たけソックスといった格好が流行だった。


「キクちゃんー、屋上行こう~」

「??いいよー」


屋上で待ちかまえていたのは、ブラジャーとパンツのみでコンクリートの床に転がる十何人もの女子高生だった。


「やっほ~」

「おはよ~」


転がりながら口々に挨拶をする。

これはもう、圧巻だった。


そして当時では最強と思われていたコパトーンというココナッツの香りがする日焼けオイル。


色とりどりの下着姿で上を向いていたり横になっていたりする女子高生たちと鼻をつくココナッツの香り。


もう一度書くが圧巻だった。


「キクちゃん、焼かない?」

「あー、じゃ少し焼こうかな」

私も下着姿の仲間となった。


日焼けサロンに行くお金など当時の私たちにはなかったので、

授業の合間をぬって少し肌に痛いコンクリートに転がった。

それが私たちの夏だった。


ちなみに二年目から私は焼かなくなった。

変わりにコパトーンの日焼け止めオイルを塗って屋上で皆と戯れた。

ココナッツの香りであったことにかわりないけど。



追記:表現として圧巻、圧倒、壮観、他色々ありましたが、当時の印象のままに圧巻という言葉を選びました。



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