ポッキー5千円
この話は書くかどうか悩みました。
が、やはり起きていたことなので書いておこうと。
援助交際の話ですので気分を害するかたはBACKでお戻り下さい。
「ポッキー、5千円~」
そんな言葉が私が属する、派手なグループで流行った。
いわゆる、援助交際だ。
セリフのとおり、カラオケ屋でポッキーを食べて5千円を貰う。
至ってシンプルな内容だ。
自己庇護をするわけではないが、当時の援助交際はそんなシンプルなものだったのだ。
今でこそ小学5年生が売春をしたり、高校生が体を売ったりが普通のことになってしまっているが、少なくとも私の周りではそこまでする子はいなかった。
けっきょく援助交際、目くそ鼻くそと言われればそれまでだが。
「誰かポッキー行かない~?」
彼女たちは必ず誰かと行って、一人で行くことはなかった。
もちろん自衛のためだ。
下手に一人で行ったらなにが起こるかわからない。
その程度の警戒心は持っていたのだ。
あと私にはいまだに理解出来ないが、高校生を好む男性も、一人よりは数人に囲まれていることの方がよいみたいだった。
他人事のように書いてあるが、実際私はポッキーを食べにいったことがない。
これまた自己庇護ではない。
単純に私が女子高生らしくなかったのだ。
オレンジに染め上げたショートカットに、ラルフの靴下もルーズソックスもはかず真っ黒なストッキングにドクターマーチンの靴ときた。
つまり5千円の価値が私にはなかったのだ。
「ポッキー行く人~?」
「あ、いきたーい!」
それは卒業間際まで行われ、女子高生のお財布を満たした。
今回この話を書くにあたって、高校からの友人にlineで聞いてみた。
「調子にのってたなあ。男はやっぱ怖いよ」
と、かえってきた。
私も、もっともだ、と思う。
「で、なんでポッキーだったの?」
と聞くと、
「使っていた店で一番安いのがポッキーだったんだよw」
なるほど、それでポッキーだったのか。スッキリ。
若さ故の行動力、純粋さは罪であったと思う。
罪というほどの行為だったのかはわからないが。
援助交際を促すつもりで書いたわけではありません。
ご理解下さいませ(_ _)