保健室の先生は!?
「千紗ちゃーん!遊びに来たよー!」
そう言うと同時に真紀は私のベッドにダイブ!!保健の先生との約束をいきなり破った。
「真紀ちゃん…重い…。」
「ちょ、失礼じゃない!?」
真紀はわかりやすいほど顔を赤くし、頰を膨らませた。
「でさでさ!康太くんとどうすんの?やっぱ付き合う?それとも振っちゃう?」
「いゃ、まだ決まってないけど…てか真紀ちゃん、キャラ変わってない?」
「私は恋愛してる女性には本性で接するのです!」
どうだと言わんばかりに真紀が言った。
ということは大抵の女性に対しては性格を作っているのか…。
「でも、千紗、ちゃんと考えた方がいいよ。」
珍しく楓がまともなことを言う。
「会ってまだ数日だし、下手したら同い年の坂口には会えないかもだし…。」
「う、うん。わかってるんだけど…。」
私はうつむいた。そして他の二人も黙り、沈黙が続く。
「何?恋愛の話してるの?」
場の空気を読まずに保健の先生が話しかけてくる。
「先生は遠距離恋愛てできますか?」
真紀が聞いた。
「んー、遠距離っていうか、時間差恋愛ならしたことあるかなぁ?」
「「「え!?」」」
「あ、口が滑っちゃった。いけねいけね…。」
子供のようにわざとらしく言うと、
また、仕事をし始めた。
「はい先生、事情聴取のお時間ですよぉ〜!」
そお言うと真紀は先生の回転式の椅子を540°回転させ、先生の顔を私と楓の方に向けた。
「こ、これは秘密事項だから!子どもには関係ない話なのよ!」
「私、先生より魅力的な大人の女性だと思いますが??」
そう言うと真紀は自称ナイスボディを先生に見せつけた。
「う……うぅ……。」
おぉ、意外と効いているみたいか?
「…負けたわ……。」
勝った!?勝っちゃったよ!?真紀ちゃん勝っちゃったよ!?
そして、三人で先生を囲んでハイタッチ!やったね!
……その後私たち三人が正座させられ、こっぴどく怒られたのは言うまでもなく…、必要以上に迫った私たち三人は、保健室から追い出された。
一応私、病人だったのだが…。