表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/10

其の九


  「世界を支配する方法」



【其の九】



A:「『地球植民地化計画』……詳細はこうです」


そう言うと、さっきの壁のところに向かい、また指と腕を振り、画像を出した。


その画像は「地球植民地化計画」をわかりやすく「図」にしたものだった。


A:「まず、『この世の現在の状況』を説明します。あなた方『一般市民』の上に『政府』があります。そして、その上にいるのが『企業』です……具体的には『多国籍企業』です」


俺:「なるほど、『多国籍企業』は『国』の上になるのか」


A:「ほんの数年前まではそうではありませんでした……が、現在では『国』と『多国籍企業』は『完全』に入れ替わりました」


俺:「……ひどいな」


A:「そして、さらにその上にいるのが『銀行』です」


俺:「銀行……?」


いまいちピンッと来なかった。


A:「……わからないですか? ちなみにここで言う『銀行』とは『中央銀行』のことです」


俺:「!?……なるほど、『お金の発行』か」


A:「そうです。『中央銀行』とは『国が通貨を発行している機関』です。言い方を変えれば『好きなだけ、必要なだけお金を創り出せる機関』ということです。ちなみに『政府』は『中央銀行』には手を入れることは実質上不可能です。理由は、そういう風に『法律』を作っているからです」


俺:「確かに。俺たちの『日本』も『日本銀行』と『財務省』は大きな権力を持っているからな」


A:「ちなみに『中央銀行』は『政府の持ち物』ではなく『株式会社』みたいなものです」


俺:「ああ、知ってる。つまり『民間』みたいなやつだろ?」


A:「はい。ちなみにこの『中央銀行』の大株主は……一般的には非公開ですが、実際は『レプティリアンの組織』のものです」


俺:「ま、そうなるだろうな」


A:「はい。まあ名義上は『ロスチャイルド』や『ロックフェラー』という『レプティリアンの下部組織』の所有となっています」


俺:「『イルミナティ』や『フリーメーソン』ってやつか?」


A:「はい。その2つは『レプティリアンの下部組織』のひとつです。それらを取り仕切っている『レプティリアン』は基本的には『表の世界』には出てきません。理由は、『目立つことは脅威を作る』とわかっているからです」


俺:「……なるほど」


A:「……続けます。そして、その『銀行』の上にあるのが『国際決済銀行』……『BIS』です」


俺:「……BIS?」


A:「はい。スイスのバーゼルにある……いわゆる『中央銀行の中央銀行』というやつです」


俺:「ちゅ、『中央銀行の中央銀行』……?」


A:「はい。わかりやすく言うと、『各国の中央銀行を仕切る親玉』といったところでしょうか?」


俺:「な、なるほど……」


わかりやすい。


A:「その『BIS』で各国の通貨の調整などを行い、世界を動かしています」


俺:「『各国の通貨の調整』って……それって『お金を作る量』を調整しているってこと?」


A:「そうです。なので、『インフレ』や『デフレ』は『ほぼ意図的』に行うことができます」


俺:「そ、そんな……」


A:「お金の流れが調整できるということは、そういうことです」


確かに、Aの言うとおりなら『お金』をいくらでも刷れるだろう。なんせ、『自分たちで調整』できるわけだからな。


「こんなの反則だろっ!」と思ったが、でも、こういうことをこの「組織」はこれまで時間をかけて作ってきたというわけか。


俺:「それじゃあ、もうどうしようもないじゃないか」


A:「まあ、そうですね。ただまだ『完璧』ではありません。付け入るスキはあります」


俺:「本当かよ……」


俺は話を聞いている限り、これじゃあもう「手遅れ」だと思った。


A:「そして、これからあと数年もすれば『地球植民地化計画』は完成となります。そうなると、まず『一般市民』である多くの人たちは『殺される』でしょう」


俺:「えっ! な、なんだよっ?」


唐突にAがぶっそうなことを言ったので少し、驚いたがAは淡々と説明をした。


A:「それは『彼らの組織』……『レプティリアン』はこの地球の適正人口は『10億人』くらいと推定しています。現在、地球上には『70億人』いますので、そこから『60億人』は淘汰されるでしょう」


俺:「60……ほとんど全員じゃねーか」


A:「はい。ちなみに残った『10億人』の内の『0.1%』の『100万人』が『レプティリアン』や『レプティリアンの配下の超エリート・超富豪の人間たち』となり、残りの『99.9%』の人たちは『0.1%の人間たち』のために働かされる……いわば『奴隷階級』となります」


俺:「そ、そんな……」


A:「しかも、『レプティリアン』は『人間』は『食料』ですので、この『99.9%』の内の『10%』くらいは、その『レプティリアン』の『食用』として『家畜化』されるでしょう」


俺:「に、人間の家畜……」


俺は、さっきの『牛・豚』の家畜の映像を思い出し、それが『自分たち』に変わるのを想像して鳥肌が立った。


俺:「で、でも、国には、警察とか軍隊とかがいるだろ? そういう『人間の家畜化』なんてそう簡単にできないだろう?」


A:「できる。警察や軍隊の幹部は、すでに彼らの手中に納まっている。『お金』や『既得権益』に飼いならされてね」


俺:「……そんなのって」


そんなのってないだろっ。


ふざけんなっ。


A:「ひとつ言っておくが、警察や軍隊、政府、官僚、マスコミ、経済界、医学会など『社会的影響力の高い業種』の幹部クラスの者たちはすでに『飼いならされている』状況と思って欲しい。それが『現代社会の真実』だ」


俺:「おいおい、冗談だろ……?」


A:「残念ながら冗談ではありません。このように、今、お話した順で現代社会の『支配階級ピラミッド』は出来上がってます。もう『国・政府』は『多国籍企業』に立ち向かう力は衰えており、さらにその『多国籍企業』の上に位置する『銀行家』はますます支配を強めていっております。そして、これらすべての『シナリオ』を書いているのが『レプティリアン』の連中です」


俺:「それにしても『レプティリアン』は自分たちの力を使わずにここまで人間を『先導』して現在のシステムを創り上げたってことだよな?」


A:「そうです。敵ながらすごいと思います」


俺:「じゃあ、あんたらはどうやってそれに対抗するんだ?」


A:「今、お話したとおり、あなた方『一般市民』は『99.9%の人たち』です」


俺:「ああ……」


A:「これが武器です。『99.9%』というこの『数』があなた方の最大の武器です」


俺:「……まあ、そうかもしれんが、でも、軍隊とか警察はみんな『レプティリアン』の側なんだろ?」


A:「いえ、違います。奴らの仲間はあくまで『幹部クラスの人間』だけです。その配下の人たちは何も知らされていない『一般市民』と同じです。だから『数』だけは彼らを『圧倒』しているのです。わかりますか? これがどういう意味を持つのか?」


俺はハッと気づかされた。


たしかに、軍隊や警察などの『命令側の幹部』がレプティリアン側の人間だとしても、その配下の『数』が上回っているのであれば、幹部の人間を『抑える』ことができるかもしれない……いや、できる。


つまり……、


A:「クーデターです」


俺:「!?」


俺は胸が躍った。


そうだ。その方法があるじゃないかっ!


『数』で圧倒しているのであれば、それは可能なはずだ。


やつら……「レプティリアン」だって『0.1%』の数しかいないのであれば、そいつを『取り押さえる』ことは可能ではなかろうか?


俺:「ほ、本気なのか?」


A:「はい。そして、私たち組織もすでに動いております。しかし、この計画を成功させるためには『大衆』を『気づかせる』ことがとても『重要な仕事』となります。それをやっていただくのが『あなた』です」


俺:「!?……俺っ?」


A:「はい。あなた以外にも日本に数百名、その他諸外国にも数百名います」


俺:「マ、マジで?」


A:「マジで」


俺:「数百名って、そんないるの?」


A:「はい。この任務はかなり難しいですからね。当然、人数も『上から言われている可能な数』をいっぱいいっぱい利用して配置しています。それにその任務の方々が裏切って、『レプティリアン』に寝返る可能性もありますので」


俺:「寝返る?」


A:「はい。よくあることです。まあ、仕方ありませんが」


俺:「い、いや、いいのかよ。そんな簡単に認めて。あんたらそれじゃあ、こまるんじゃないの?」


A:「しょうがないです。ただ、まあ、変な言い方ですが……その『寝返った人』にわたしたちとしては同情しますけどね」


俺:「?……どういうこと?」


A:「あまり詳細は話せませんが、まあ、言うなれば……『自らが蒔いた種は、自らが刈り取らなければならない』ということです」


俺:「?……キリスト?」


A:「まあ、『自らの行動は自らに返ってくる』ということです」


俺:「……?」


俺はこのとき、その言葉の意味があまり理解できていなかった。


それは、もう少し後になって『身を持って』理解することになる。


そうして、俺はAから『地球植民地化計画』の全貌と、これからの『自分のやること』について説明を受けた。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ