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其の伍



  「世界を支配する方法」



【其の伍】



A:「さて、では『世界の真実』について、まずは『フリーエネルギー』のほうから話をしていきましょう。この『フリーエネルギー』は実際、目の前で見たようにすでに『実用化』は可能な段階にきています。ですが、身の回りではそんなエネルギーを使っている国はおろか、ニュースにすら取り上げられません。なぜか? それは、この世界の仕組みを作りだした組織である『既得権益層』の支配が崩壊しかねないからです……わかりますか?」


俺:「ま、まあ。しかし、そんな『圧力』をかけているなんて証拠は無いだろう?」


A:「まあ、そうですね。『無い』というより『出てこない』、もしくは『出て来れない』というのが正しいです」


俺:「……そうだな」


確かに、俺も「政府のゴシップネタ」を取材しているとき、「核心に迫りすぎる」とよくそういった「圧力」に会い、記事にすることができない……なんてことはよくあった。


あと、「スクープ」を新聞社が買ったあと、記事にならず、お蔵入りとなることもよくあった……まあ、お金は受け取るので文句を言うことはなかったが。


とにかく、そんなことは「記者」をやっているもの、特に「フリー記者フリージャーナリスト」たちにとっては、よくある日常だ。


だから、このAの言っていることはよく理解できた。


A:「『エネルギー事業』とは、つまり『石油』です。もちろん『天然ガス』もそうですが、メインは『石油』です。『石油』はエネルギーだけではなく、ペットボトルや洋服、石鹸……など身の回りにある『モノ』はほとんどが『石油製品』です。わかりますか?『石油』がどれだけの『富』を産んでいるのかを?」


俺:「……ゴクッ」


改めて、考えると思い知らされた。


「石油」とはエネルギーだけじゃなく、身の回りのモノ……「必需品」というものに深く浸透しているということを。


A:「これが『フリーエネルギー』が世に出ない・出て来れない理由です。もし『フリーエネルギー』が世に広がれば、エネルギーどころの話では無くなる。また『石油製品』のほうにも影響は広がるでしょう」


俺:「ど、どうしてだ?」


A:「フリーエネルギーが導入されることで、『石油製品』にも『エネルギー問題』に似たような『ウソ』がバレる可能性が高くなるからです」


俺:「ウソ?」


A:「はい。例えば洋服などであれば『石油製品』を使わなくてもいくらでも代用品はあるということです。例えば『麻』などであればどこでも育つくらい丈夫な植物なので大量生産も比較的容易に可能なのです」


俺:「麻? 麻薬?」


A:「いえ、麻です。麻は昔は国を挙げて栽培を強化していた時期もありましたからね。石油製品が普及する前までは……」


俺:「そうなの?」


A:「はい。まあ、とにかくこれが『エネルギー事業の真実』です。ちなみに、米国の石油関連会社のトップは政府のトップになってますからね」


俺:「政府のトップって……大統領ってこと?」


A:「まあ、そんな感じです」


Aは、はぐらかしたが、まあ、そういうことだった。


「いわずもがな」である。


A:「なので『9.11テロ』なども『自作自演テロ』だったというのは、わかる人からすればまあ『常識』です」


俺:「そ、そんな『9.11テロ』は『自作自演テロ』なのかよ?」


A:「はい。『9・11テロの目的』は、『中東の石油利権獲得』ですからね」


俺:「そ、そんなバカな」


A:「あと、『老朽化していた貿易センタービルをお金をかけずに解体したかった』というのもですね」


俺:「そ、そんなわけないだろっ!」


俺は、つい、カッとなってAに突っかかった。


俺:「いくら『中東の石油が欲しい』『老朽化していた貿易センタービルをお金をかけずに解体したかった』とは言え、『自分の国の国民を犠牲』にしてまでやるわけないだろっ!」


そんなの……信じられなかった……信じたくなかったというのが、本音か。


しかし、そんな俺の言葉に対してAは淡々と答える。


A:「いえ、『彼ら』はやります。理由は『彼ら』とは『一国の大統領』ではなく、国というものを持たない『多国籍企業の連中』だからです」


俺:「!?……た、多国籍企業?」


A:「はい。『多国籍企業』……文字通り、『国』というものに縛られていない組織のことです。彼らの守るものは『国民』ではなく、社員でもなく、『その会社のトップの中のさらに一部の超エリート連中』が守る対象です。それ以外は『奴隷』としか見ていません」


俺:「ま、まさか」


A:「事実です。ちなみに今は『石油』といった『エネルギー』に関してだけのお話ですが、他の事業でも同じことです。つまり、農業、工業、加工業、IT・電気通信、水……それらすべてが『多国籍企業』が『独占状態』にあります」


俺:「い、いつからだよ」


A:「もちろん以前からではなく、ここ最近です。それまではそれなりに……とは言え『寡占状態』ではありましたが、本当にここ最近、それが『独占状態』に落ち着きました。『決着が着いた』と言えばいいでしょうか……なので、いよいよその『独占状態』を加速させ『最終目標』を達成しようと動きが活発になってきています」


俺:「さ、最終目標?」


A:「『NWO 新世界秩序ニューワールドオーダー』です」


俺:「……」


A:「『NWO 新世界秩序ニューワールドオーダー』……つまり『世界を自分たちが統一して支配する』ということです」


俺:「そ、そんなのできるわけ……」


A:「それは、すでに始まってます……以前ならコソコソしていたのが、今ではテレビで流れるニュースにあからさまにその情報は流れています。とは言え、政治・経済のニュースでしかも『専門用語』などを使ってわかりずらくはしてますけどね」


俺:「ま、まさか……それって『TPP』とか?」


A:「まあ、わかりやすいところだとそうですね。あとは『遺伝子組み換え食品』とか『子宮頸がんワクチン』とか……」


俺:「そ、そんなウソだろ?」


A:「本当です。あなたもフリーの記者なら大体のことは知っているでしょう。今、私が話したことを肯定してみなさい、すべてが辻褄が合うと思いますよ?」


俺:「……あっ」


辻褄は……合う。


むしろ、わかりやすいくらいだ。


A:「そういうことです。それだけ、彼らはもうすでに、そこまで『NWO 新世界秩序』完成の詰めの段階にまできているということです」


俺:「そ、そんな……」


A:「これが『世界の真実』です」


俺は正直、絶望した。


神も仏もないとはこのことだろう。


たしかにこのAの言っていることはもしかしたら「ウソ」かもしれない。


しかし、これまでフリーの記者としてやってきた「勘」が囁く……、


「これはホンモノ」……だと。


俺:「……で、お前はどうして俺みたいなのにそんな話を持ってきた?」


A:「それはですね……あなたにやって欲しいことがあるからです」


俺:「やって欲しい……こと?」


A:「はい。それは……この『組織』の壊滅のお手伝いをして欲しいのです」


俺:「はっ? お、俺が?」


A:「はい。あなたが、です。あなたは『この作戦を成功させる可能性の高い人類』として選ばれました」


俺:「?……人類?」


A:「わたしは……この惑星の住人ではございません。わたしはあなた方が『シリウス』と呼んでいる恒星の出身です。まあ、要は……宇宙人ということです」


俺:「はっ……?」


A:「あなた方、『地球人の常識』からすれば『荒唐無稽な存在』でしかないでしょうが、宇宙はそんな『狭い常識』ではありません。あなた方が『宇宙人なんていない、信じない』ということ自体が、すでに『プロパガンダ・洗脳』が完了している証拠でもあるのですが、自覚はありますか?」


俺:「あ、いえ……」


無い。


あるわけが無い。


これまでの話はまだ「信憑性が高い話」だったからまだいいが、「宇宙人」なんて……さすがに信じられない。


俺:「すまない、とてもじゃないが、それは信じられない」


A:「なるほど、そうでしょう。では、わかりました。我々が『宇宙人である』という証拠をお見せしましょう」


そういうと、Aは着ているスーツの胸ポケットからペンのようなものを取り出し、それを俺に向けた……次の瞬間、


俺はまた気絶していた。


勘弁してくれよ。



週一ペースで投稿できればと思っています。


よろしくお願いします。


(*´д`*)

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