47:モンスターハウス大掃除
ポケモンやって、エアライダーやって、MOIWに行って、アイマスやって、ポケモンやって、ってしてたら4か月たってましたマジかよ。ちょっとアクセス解析覗いてどこを見て貰えてるんだろう?とか色々考えてたらただ読みたい話を書くというスタート地点がズレそうになったのでその辺りをリセットするために少し離れました。半分嘘です、上記にうつつを抜かしてました。
正直今までの前書きもあまりにも品行方正だったのでもっと気楽に自分らしくやることにしました、週1更新はまだ自分には早いということで更新ものんびりに。自分のペースで書いてくぞい
部屋を埋め尽くす魔物達が一斉に襲い掛かってくる、爪で、こん棒で、蜘蛛の糸で、魔物の種類の数だけ攻撃の方法も多岐にわたる。
「掃除するならまずは部屋を明るくしないとな!」
「ギャッ!!」
光魔法のライトを大量に発生させる。一つ一つはランプ程度の明かりしかないライトでも、大量に発生させれば一気に部屋は明るくり、モンスターハウスという明かりの届かない場所に住み、暗闇に目が慣れていた魔物達にとって、フラッシュグレネードを投げられたようなものである。
「汚れを落とすなら水!」
「ピュギ!」
明るくなった室内で、ホールスパイダーから飛ばされた糸を、壁に張り付くホールスパイダーを、空中を飛ぶケイブバットを、アクアバレットで打ち抜いていく。濡れて重くなった糸は落ち、濡れた壁は張り付いていられないほど滑り、湿った羽は飛行を困難にする。
飛び道具を対策しながら、魔物たちの視界が戻らないうちに剣で首をはねていく、前が見えない状態で振り回されるこん棒になんて当たらない。けれど、むやみやたらと行われる攻撃にふといいアイデアが浮かんだ。
「そうだ、お前らの部屋なんだからお前らも掃除してくれよ」
視界の失われた魔物達に、後ろから、横から、前から、下から、それぞれ1体につき1方向。俺の方向ではなく、他の魔物がいる方向からストーンバレットをぶつける
「ギャッ!?ギャアアア!!」
そして始まる同士討ち。前が見えない状態で攻撃されたら?視界が無い時の集団戦のセオリーなんて知らない魔物達は当然攻撃が来た方向に反撃する。しかもそこにはちゃんと別の魔物がいるのだ。ストーンバレットを受けた魔物が八つ当たりのような反撃を行い、それを受けた魔物がまたそれに反撃をする。
「ギャア!ギャア!」
「ピュギィ!キュイ!」
至る所で始まる乱戦。もうここまでくると視界が戻っても関係ない、殴られたから殴る、むかつくから殴る。罠にはまった哀れな餌を一緒に狩るはずだった集団は、目の前にいる殴ってきたやつを殴り返すだけの乱闘集団に成り下がった。
「いやー、流石にこうなると楽だね」
俺に向かってくる魔物を倒しながら、周りの乱闘の様子を見る。ミラーマッチだけでなく、さまざまな種族の魔物による異種格闘技戦。襲ってくる魔物が減った今、それらを楽しむ余裕すらある。あー、やっぱケイブバットはホールスパイダーには不利なんだなあ…。
そして乱闘もついには決闘へと姿を変える。やはりこのレベルの戦いではサイズというのは物をいうのだろう、残ったのはケイブバットと多く戦いボロボロになったボロゴブリンと、ホールスパイダーと多く戦いベチャベチャになったベチャゴブリン。
誇り高き2体の決闘を、俺は固唾を飲んで見守る。
「どっちが勝つと思う?ガーランド」
「一見すると血を失っているボロゴブリンが不利だが、ベチャゴブリンはよく他ゴブリンのこん棒が当たっていた。ってなるとダメージ的には互角、あとはお互いの意地の勝負ってとこか」
「魔物の世界でもやっぱり最後は根性なんだねえ」
乱闘がある程度落ち着いた頃、皆はここに降りてきていた。まあこっちの様子を確認してれば途中から俺が戦わずに魔物の戦いを楽しんでるのは分かっただろうしね。
「まさかモンスターハウスにハマったと思ったら、そこをモンスター闘技場に変えちまうとはねえ…」
「あ、マチルダもこっちの様子わかったの?」
「簡単な気配ぐらいならね、詳しいところはサラが教えてくれたけど」
「…いい魔法だった、同士討ちの誘発は罠の特性をよく利用したね…」
「出来るんじゃないかなぁってやってみたら思った以上にうまくいったね、最終的にこんな決闘になってるし」
皆とのんびりしていると決闘はついに決着を迎える。ボロゴブリンがふらつき、これまでかと思われた瞬間、どこに残されていたのだろう、最後の一滴まで力を振り絞って爆発的なスピードと力でこん棒がベチャゴブリンに振り下ろされる。
「グギャ!」
ベチャゴブリンは避けようとしたものの、絡まる糸とこれまでのダメージから思ったように動くことができず、ボロゴブリンの乾坤一擲の攻撃をモロに受け、その命を終わらせた。
「ギャギャギャギアアアア!!!!」
「「「「おー」」」」
勝利の雄たけびを上げるボロゴブリンを拍手で称える。血を失い、医学的には不利にしか思えなかったボロゴブリン、だが血を失いながらも戦い続けた強い気持ちが、勝利を諦めないその姿勢が、最後の最後、勝負を決する一撃を生み出したのだろう。
うん、いい決闘だった。素晴らしい戦いだった。
「じゃ、終わったし次行くぞ」
「は?」
俺達が気付かない間に、ガーランドがボロゴブリンの首を撥ねていた。勝利に喜ぶ顔のまま、ボロゴブリンの首は地面に落ち、勝利に猛る体のまま、ボロゴブリンの体は立ち尽くす。
「えぇ…ガーランド流石にそれはなくない…?」
「…やはり筋肉には情緒がわからない」
「ガーランドさん…流石にそれはないと思います……」
3人揃ってドン引きである。無いだろ、流石に、それは。
「いやこいつの根性に敬意は示すが、それはそれとしてまだダンジョンの途中だからな?モンスターハウスは中のやつら全滅させねえと部屋から出れねだろ?」
ガコンッ!と大きな音と共に、奥の壁が動いて通路が出現する。モンスターハウスは中のモンスターを全滅させれば部屋の仕掛けが動き、先に進むことができる。この道は最終的には罠にかからなかった場合と同じボス部屋に繋がっているが、それまでの道のりが当然違うためモンスターハウスを乗り越えた先で発見された宝なんかもある。
「はぁ…、まあガーランドに人間らしい情緒を求めたのが間違いだったよ。先に行こうか」
「…筋肉はリリィちゃんにでもその辺り学んできたらいい」
「少し失望しました」
ガーランドの脇を抜け、3人で通路の先へ向かう。
「ゴブリン倒しただけでそこまで言われるか…?」
なぜそこまで言われなければならないのか理解できない筋肉は、まあ理解できないからこそ筋肉なのだろう。納得できないという顔で俺達の後についてくるのだった。




