第2話: 魔物との戦闘
初の戦闘シーンですかね
仲間も少しづつ増やしていきます
コウイチとエレナは、町へ向かう途中で小道を歩いていた。陽の光が木々の間から差し込む静かな森の中、二人の足音が響く。
「なあ、エレナ。お腹すいてないか?」
コウイチが声をかけると、エレナは少し考え込んでから答えた。
「少し…だけ、すいてる。でも大丈夫。」
「そっか。まあ、無理すんなよ。町まであと少しやからな。」
コウイチはそう言って前を歩きながら、エレナを気にかける。しかし、その時だった。森の奥から、何かが近づいてくる足音が響く。
「…おかしいな。」
コウイチが立ち止まり、周囲を警戒する。すると、突然、茂みから数体の魔物が現れた。その顔は恐ろしいほど歪んでおり、鋭い爪を伸ばした不気味な姿だった。
「コウイチ!危ない!」
エレナが叫び、前に出ようとするが、魔物たちは一斉に二人に向かって飛びかかる。
「くっ!」
コウイチは思わずエレナを庇おうとしたが、魔物の一体が彼に向かって突進してきた。危険を感じたコウイチは、すぐに周りの木を利用して避ける。だが、次の瞬間、魔物が再び攻撃を仕掛けてきた。
「ちくしょう、こいつ!」
コウイチは一瞬、冷静さを失いそうになったが、その時だった。エレナがコウイチの目の前に立ち、魔物と対峙していた。
「エレナ、危ない!」
「私は大丈夫!」
エレナは一歩踏み込んで、魔物に向かって拳を振り下ろした。しかし、魔物の耐久力はかなり高く、エレナの攻撃だけではなかなか倒れない。
その瞬間、コウイチの心に強い思いが湧き上がった。『エレナを守りたい。何としてでも助けたい!』
その瞬間、コウイチの周囲に微かな光が現れ、エレナの周りの空気が一変した。エレナの身体に流れる力が、まるで呼び覚まされたかのように増していった。
「何…これ?」
エレナは驚きながらも、体が軽くなったように感じ、力強く拳を振るう。今度こそ、魔物は倒れ、その場に崩れ落ちた。
「エレナ、すごい…!」
「え…私、何かしたの?」
エレナは自身の力に驚き、振り返った。その時、コウイチは何も言わずに少しだけ微笑んだ。
「ただ、頑張っただけやで。すごかったよ。」
エレナは自分の手を見つめ、まだ信じられない様子だった。しかし、コウイチの言葉が心を落ち着ける。
「ありがとう、コウイチ。でも…あれ、どうして私、あんな力を出せたんだろう?」
コウイチはしばらく黙った後、エレナに向かって言った。
「それはわからんけど…お前が助けてくれたのは確かや。」
エレナは少し考えてから、コウイチに向かってにっこりと笑った。
「うん、ありがとう。私も、コウイチのためにもっと強くなりたい。」
その言葉にコウイチは、少し驚きながらも、心の中で確信を持った。エレナは確実に、何かを変える力を持っている。それが何なのか、コウイチはまだ理解していなかったが、これからの冒険で少しずつ明らかになっていくのだろう。
そして、二人は町を目指して再び歩き始めた。
2話目です!
少しつづ物語進めていきます
よろしくお願いします。