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第7話「入学式の人間模様」

 入学式。

 講堂にて。

 全学年三百人弱が入っても、まだ余るくらい広い。五百人以上座れる席がある。

 一時間ぐらい、いかにもって感じの髭眼鏡に黒いローブ着た学園長他、色々な教職員の挨拶が行われる。

 ちょっとした収穫は、「インド先生」が医務室の金髪小麦肌の女先生と推察出来た事くらい。女性だし、攻略対象キャラではない。

 式終了後、一年生は、校舎の大きな教室に移動させられた。

 大学の大きな講義室の様に、黒板が見易いよう机一体型の席が階段状になっていた。

 後ろ三列開けた状態で、自由に座れとのことだったので、後ろから五列目くらいの黒板を前にして右の島、中央の島側の通路寄りに席にジェルトリュードと横並びに座った。

 俺の三列前に、ヴォルフが座っていた。で、隣席の緑の髪の女子学生と楽しそうに話ている。

 すごーく親しそうなんだが……。いつ、仲良くなった!?

 初日会って飯、一緒に飯食ってた時は、まだ新しい友達出来てないって言ってたやないか!

 あいつ、ゲームの恋愛攻略対象キャラなのに、なんで彼女いてんの?

 ちくしょう! 羨ましい奴め!

 小さい頃出来てしまった左の傷痕を隠す為、前髪で左目隠して過ごしてる陰キャ丸出しの俺には到底彼女なんて、と言いたいが、俺の目的は、あくまでもヒロイン。プレイヤーキャラである。お姉らの言う通称「ピンクちゃん」ないし「桃子」

 彼女に攻略していただかないと俺、死ぬ!

 それにはまず、彼女にお近づきしないと話にならない。

 しかし、いないのよ。ピンクちゃん。

 プレイヤーキャラである以上、設定上の名前があるはずだが、俺は知らない。

 わかってるのは、ピンク色のロングヘアーでカチューシャが赤。そして、隠れ巨乳であることくらい。

 ジェルトリュードもなかなかのナイスバディだが、それと別の系統でスイカとまでは言わんが、メロンカップらしい。ええなぁ揉みがいが……、違う違う、そうじゃそうじゃない。

 今、色々と学生を観察しているが、ピンクの髪の女はいるが、ソバージュ入った肩までの長さなので別人だろう。そもそも髪の色が薄すぎる。

 左の島の二列上窓近くにいる三人組。少し大柄な白いデブと、チビ眼鏡と、黒髪ストレートで中途半端ロン毛な鼻眼鏡。姉1がゲタゲタ笑っていた「モブ生徒の中に時々いるオタク三銃士」があいつらなんやろな。本編には関係なさそうだから。どうでもええけど。

 頬杖ついて見渡していると、左の島の前の方に座ってる黒髪ロング眼鏡の女子が、チラチラこちらを見ている。俺モテ期!と思いたいが、多分隣に座ってるうちの姉を見てるのだろう。

 ここの学園来た時から、女子男子問わず、割りと感嘆されてたからな、我が姉ジェルトリュード様は。

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