第37話 その6「悪ガキどものリベンジ」
翌日。丘の上で遊んでいると、やっぱりリベンジに来るワルガキ三人。
警戒する女子達。
念の為、"泥の傀儡"を展開するジェル姉。
「ションベン垂れのクセに!」
「ションベン垂れ!」
と、女子らが罵る。
「止めたれ!それ以上言うてやるな!」
俺は彼女らを制止した。
「俺らは、あんたらとケンカしたいわけではない。ただ仲良く遊びたいだけ」
「うるせー! 昨日の事があったのに、仲良くできるわけねーだろ!」
ノッポが叫ぶ。
「ションベン垂れのくせに」
「それはおれじゃねーよ!」
図体でかいのが気まずそうにする。
「小さい子、それも女子に嫌がらせしても、将来性ないぞ。それより、俺らと仲良くしないか。仲良くしてくれたら、メリットはあるぞ!」
エリーヌが、缶を開けて中身をチラ見せ。
多分見たことなかったんやろう。
きれいな形のクッキーに前のめり。
「どうする? 仲良くせえへんか?」
耳打ちする様に俺は、男子らへ問いかける。
「つまんねーんだよ。女子の遊び。にいちゃんら、この村のおもろい場所とか知ってるだろ。お菓子やるからさぁ。男と見込んで頼むわ!」
ノッポとチビは顔を見合わせてた。
「しゃーねーな」と図体でかいやつ。
かくして、餌付けは成功したのだった。
その後、ジェル姉にはエリーヌが、俺にピエールが付いて、別れて遊ぶこともあった。
人数が多い遊びってのもしたくなるもので、だるまさんが転んだとか、いらん棒で布のボール打って野球みたいな事して遊んだ。
そのうち高学年くらいの兄ちゃん姉ちゃんらも参加し始めて、その日は夕方まで走り回って滅茶苦茶疲れてしまった。