表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/7

リプレイ「雨天結構」(前)

2021/05/05にTRPGスタジオで行われたひとりオンセのリプレイです

ざぁあぁあーっ、と雨が降っています。

時雨とエヴィルは雨ん中、ふたりきりで屋外に居ました。



【時雨】

雨だねぇ


【エヴィル】

おかげで雨天時の魔術研究が捗るってわけだ。結構なことだな。


【時雨】

ぶっちゃけ、そのダジャレを言いたいがために意地張ってるってとこないかな


【エヴィル】

ダジャレ?


【時雨】

魔術研究のフィールドワークが雨天決行で、あなや結構なことですなぁ、っていう皮肉ダジャレを言ってるのかと


【エヴィル】

あー、あー……なるほど、そうともとれるか。だとしたらそれは杞憂だぞ。


【エヴィル】

そもそも時雨君は、俺様が雨天時の魔術研究や実験、フィールドワークが嫌いじゃないことは、前からご存じのはずだろう


【時雨】

そう、そうなんだよね。


(わたし時雨は、傘を持ってエヴィル君の隣に立っています。しかしエヴィル君は傘も持たず、魔法でバリアを張って、水滴を飛ばしております。べんりだね)


こんな雨しとど、割と悪条件なのに、エヴィル君は雨天での研究を良くするのはなんでかなー、と思っておりました。ふつう面倒くさがったり、雨天中止にするよ?


【エヴィル】

そこが非常にアドバンテージじゃないか


【時雨】

本当に皮肉じゃないんだね。雨天に意義すら覚えている


【エヴィル】

例えば、雨の中での炎系魔法のクソ率がクソだってことは誰だってわかる話だ。


【時雨】

火を見るより明らかな話なのに火がつかないよぅ


【エヴィル】

しかし、雨天時の魔法の術式回路をよーく観察したとき、通常時に比べてどれほど条件が悪化・劣化しているか。その当然とされていることを、もっと分解して検討してみる。


【エヴィル】

いわば魔法の学問上の「基礎研究」にあたる分野だな


【時雨】

基礎研究。応用研究ではなくて、基礎。地味な分野ということだね。


【エヴィル】

そうだな。耳目をひく派手な所ではない。雨天で雷系の魔法をブチかます実験でもすれば多少は派手さも上がるだろうが


【時雨】

つまり、分かり切っている事を「あえてする」事は、雨天決行をするだけの価値がある、と?


【エヴィル】

言いたいことはわかる。いわゆる「車輪の再発明」的に引っかかるか?


【時雨】

学問上の地味さや派手さの違いは、わたしからしたらフィーリングくらいで、よくわからないけれど。それよりも、エヴィル君が、地味な基礎研究とされているのを、楽しそうにやってる。


【時雨】

そこに、興味があるかな。


【エヴィル】

なるほど。相手してるのが暇でしょうがないって話じゃなさそうだ。それはよかった。


【エヴィル】

……ま、ただ、雨だっつぅことに変わりはない。風邪ひかれるのは俺様として本意ではないわけだ。



ざああっ!!(強まってきた雨音)



【エヴィル】

天気は 生物ナマモノだしな。ほら、雨が強くなってきた。……俺様のコレに付き合っても、しかしそいつぁ身体壊すほどのモンじゃない


【時雨】

気をつかってるじゃない?(くすくす)


【エヴィル】

ぬあー、まぁ認める。(雨にしたたる妖艶な美形の困ったような顔)


【時雨】

わたしに関していえば、エヴィル君より身体は丈夫だし、身体の使い方やメンテナンスについても上手な自負はありますよ(くすくす)


【時雨】

なので、お気になさらず~。


【エヴィル】

……そうか。


【時雨】

……雨の音をじっと聞くのも、乙なものだけど。けど、それでも雨に打たれながらずーっと、っていうのもなんなので。

エヴィル君はたのしいお話をする義務があると思います(笑)


【エヴィル】

まったくその通りだな。じゃあ、雨天魔術研究家の話でもしようか。俺様より凄い奴の話だ


【時雨】

出たよ世の中に存する超マニアック領域。



ざぁあぁーっ(雨音)

つづきます

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ